ウェブマーケターお勧め~Google評価基準から読み解く、「技術的SEO」チェックポイント

ウェブサイトを持っていても、思うような成果が出ないとお悩みではありませんか。せっかく時間とコストをかけてサイトを制作したのに、アクセス数が伸びない、問い合わせが来ない、という状況は非常に歯がゆいものです。特に外部の制作会社に依頼した場合、「本当にこれで良いのだろうか」と不安になることも少なくありません。
Googleが重視する品質評価の基準
Googleの元品質評価担当者であるアミット・シングハル氏は『ウェブサイトの品質は、ユーザーの問題を解決できるかどうかで決まる』と述べています。つまり、美しいデザインや高度な技術だけではなく、訪問者の悩みや疑問に的確に応えられるサイトが高く評価されるのです。
Googleは検索品質評価を行うために検索品質評価ガイドラインという170ページに及ぶドキュメントを公開しています。本ページでは、このガイドラインを10個のポイントにわけ、わかりやすく解説します。
▼品質評価ガイドライン(英語PDF:全170ページ)General Guidelines [外部リンク] https://static.googleusercontent.com/media/guidelines.raterhub.com/ja//searchqualityevaluatorguidelines.pdf
今回は第8回目として、技術的SEOについて紹介します。
技術的SEO
Googleは、技術的なSEO要素も重視しています。具体的には、適切なメタデータ、最適化された画像、明確なURL構造、適切なインデックス付けなどが含まれます。技術的なSEO最適化は、ユーザー体験の向上とGoogleのクローラビリティ(サイトの巡回のしやすさ)に直接影響します。
悪い例:
- すべてのページで同じタイトルやメタ説明を使用している。
- 画像が最適化されておらず、読み込みに時間がかかる。
- 複雑なURLパラメータが多用されている。
- モバイル版とデスクトップ版で異なるコンテンツが表示される。
良い例:
- 各ページに固有の、内容を適切に反映したタイトルとメタ説明がある。
- すべての画像が圧縮され、代替テキスト(alt属性)が設定されている。
- シンプルで理解しやすいURL構造を使用している。
- レスポンシブデザインで、すべてのデバイスで一貫したコンテンツを提供している。

技術的SEOの基本要素を最適化するだけで、サイトの検索パフォーマンスが20〜30%向上するケースをよく目にします。特にページ速度の改善は、検索順位の向上だけでなく、ユーザーのコンバージョン率にも大きな影響をもたらします。Google Search Consoleを定期的にチェックして、技術的な問題を早期に発見・修正することをお勧めします。
1. メタデータ最適化
メタデータは、Googleとユーザーの両方にページの内容を理解してもらうための重要な要素です。
悪い例:
- すべてのページで同じタイトルを使用している。
- メタ説明が不適切な長さ(短すぎる、または長すぎる)。
- キーワードの詰め込みや無関係なキーワードの使用。
- ソーシャルシェア用のOGPタグが設定されていない。
良い例:
- 各ページの内容を反映した、固有で簡潔なタイトル(40〜60文字)。
- ユーザーの行動を促す魅力的なメタ説明(120〜160文字)。
- 自然な形でキーワードが含まれたメタデータ。
- Facebook、X用のOGPタグが適切に設定されている。
メタデータ最適化チェックリスト
□ ページタイトルが適切に設定されているか(40〜60文字、固有の内容)。
□ メタ説明が魅力的で適切な長さか(120〜160文字)。
□ ヘッダータグ(H1、H2など)が階層的に使用されているか。
□ ソーシャルメディア用のOGPタグが設定されているか。
2. ページインデックス
適切なページインデックスは、Googleが重要なページを見つけやすくし、重複コンテンツを回避します。
悪い例:
- インデックス不要なページ(ログインページなど)がインデックスされている。
- 重複コンテンツが複数のURLで表示されている。
- robots.txtやメタタグで重要なページがブロックされている。
- URL正規化が行われていない(www/非www、http/httpsの混在)。
良い例:
- robots.txtやmetaロボットタグで適切にクロール制御を行っている。
- canonicalタグで重複コンテンツを適切に管理している。
- 301リダイレクトでURLの正規化が実施されている。
- サイトマップに重要なページがすべて含まれている。
ページインデックスチェックリスト
□ 適切にインデックスされ、重複がないか。
□ robots.txtやmetaロボットタグで適切にクロール制御されているか。
□ canonicalタグが適切に設定されているか。
□ エラーページ(404など)やプライベートページ(ログインなど)がインデックスされていないか。
3. 画像最適化
最適化された画像は、ページ速度の向上とSEOの両方に貢献します。
悪い例:
- 元のサイズが大きいままの画像を使用している。
- 代替テキスト(alt属性)が設定されていない。
- ファイル名が意味のない文字列(IMG_0123.jpg など)。
- 新しい画像フォーマット(WebP など)を利用していない。
良い例:
- 表示サイズに最適化された圧縮画像。
- すべての画像に適切な代替テキストが設定されている。
- 内容を反映した意味のあるファイル名(blue-summer-dress.jpg など)。
- WebP などの次世代フォーマットを利用している。
画像最適化チェックリスト
□ 画像が適切に圧縮されているか。
□ すべての画像に代替テキスト(alt属性)が設定されているか。
□ 意味のあるファイル名が使用されているか。
□ レスポンシブ画像(srcset属性など)が実装されているか。
4. URL構造
明確で意味のあるURL構造は、ユーザーとGoogleの両方がコンテンツを理解しやすくします。
悪い例:
- 長い数字やパラメータを含む複雑なURL。
- URLに特殊文字やスペースが含まれている。
- コンテンツの階層構造を反映していないURL。
- セッションIDがURLに含まれている。
良い例:
- 短く簡潔で、内容を反映したURL。
- ハイフンで区切られた読みやすい単語を使用。
- サイトの階層構造を反映したURL(/category/subcategory/page-name)。
- パラメータの少ないクリーンなURL。
URL構造チェックリスト
□ URLは短く、意味があり、読みやすいか。
□ サイトの階層構造がURLに反映されているか。
□ 特殊文字やセッションIDを含まないクリーンなURLか。
□ 同じコンテンツが複数のURLで表示されていないか。
5. モバイル最適化
モバイルファーストインデックスの時代では、モバイルデバイスでの最適化が非常に重要です。
悪い例:
- モバイルとデスクトップで別々のサイトを運用している。
- タップターゲットが小さく操作しにくい。
- モバイルでコンテンツが切れたり、横スクロールが必要。
- フォントサイズが小さすぎて読みにくい。
良い例:
- レスポンシブデザインですべてのデバイスに対応。
- モバイルフレンドリーテストをパスしている。
- タップしやすい大きさのボタンとリンク。
- モバイルでも読みやすいフォントサイズと行間。
モバイル最適化チェックリスト
□ Google Search Consoleのモバイルフレンドリーテストをパスしているか。
□ レスポンシブデザインまたはモバイル用に最適化されているか。
□ タップターゲットが適切なサイズ(最低44×44ピクセル)になっているか。
□ モバイルでの読み込み速度が最適化されているか。
技術的SEOチェックリスト総合版
サイトの技術的SEOが適切に最適化されているか、以下のチェックリストで確認してみましょう。
□ メタデータ最適化:ページタイトル、メタ説明が適切に設定されているか。
□ ページインデックス:適切にインデックスされ、重複がないか。
□ 画像最適化:圧縮され、代替テキストが設定されているか。
□ URL構造:明確で、内容を反映したURLになっているか。
□ モバイル最適化:すべてのデバイスで適切に表示されるか。
関連コンテンツ
Googleの品質評価に関する詳細な情報については、以下の関連ページもご参照ください。
- 10の評価要素とは
- コンテンツの目的と品質
- E-E-A-T(経験、専門性、権威性、信頼性)
- ウェブサイトの評判と信頼性
- ユーザー体験(UX)とページデザイン
- YMYLジャンルでの高度な正確性
- サイト構造とリンク
- コンテンツの多様性と深さ
- 技術的SEO(このページ)
- ローカルSEOとビジネス情報
- アクセシビリティとインクルージョン



Google品質評価ガイドラインのチェックリストをひとつのPDF資料でご覧になりたい方は、株式会社エスファクトリーのウェブサイトよりダウンロードいただけます。





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