ウェブマーケターお勧め~Google評価基準から読み解く、「アクセシビリティとインクルージョン」チェックポイント

ウェブマーケターお勧め~Google評価基準から読み解く、「アクセシビリティとインクルージョン」チェックポイント

ウェブサイトを持っていても、思うような成果が出ないとお悩みではありませんか。せっかく時間とコストをかけてサイトを制作したのに、アクセス数が伸びない、問い合わせが来ない、という状況は非常に歯がゆいものです。特に外部の制作会社に依頼した場合、「本当にこれで良いのだろうか」と不安になることも少なくありません。

目次

Googleが重視する品質評価の基準

Googleの元品質評価担当者であるアミット・シングハル氏は『ウェブサイトの品質は、ユーザーの問題を解決できるかどうかで決まる』と述べています。つまり、美しいデザインや高度な技術だけではなく、訪問者の悩みや疑問に的確に応えられるサイトが高く評価されるのです。

Googleは検索品質評価を行うために検索品質評価ガイドラインという170ページに及ぶドキュメントを公開しています。本ページでは、このガイドラインを10個のポイントにわけ、わかりやすく解説します。

▼品質評価ガイドライン(英語PDF:全170ページ)General Guidelines [外部リンク] https://static.googleusercontent.com/media/guidelines.raterhub.com/ja//searchqualityevaluatorguidelines.pdf

今回は第10回目として、アクセシビリティとインクルージョンについて紹介します。

アクセシビリティとインクルージョン

Googleは、すべてのユーザーがアクセスできるウェブサイトを高く評価しています。多言語対応や、障害を持つユーザーへの配慮なども、Googleの評価基準に含まれています。アクセシビリティは単なる技術的な問題ではなく、より多くのユーザーにリーチするためのビジネス戦略でもあります。

悪い例:

  • 画像に代替テキストがなく、スクリーンリーダーで理解できない。
  • コントラストが低く、テキストが読みづらい。
  • キーボードのみでナビゲーションできない。
  • 多言語ユーザーへの配慮がない。

良い例:

  • すべての画像に適切な代替テキストがある。
  • WCAGガイドラインに準拠したコントラストと色使い。
  • キーボードだけでもすべての機能が使える。
  • 主要な市場向けに多言語対応している。
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アクセシビリティの向上は、障害を持つユーザーだけでなく、すべてのユーザーの体験を改善します。さらに、アクセシビリティの高いサイトは検索エンジンにとっても理解しやすく、SEOパフォーマンスの向上にもつながります。当社のデータでは、アクセシビリティを改善したサイトは、オーガニックトラフィックが平均25%増加し、コンバージョン率も15%向上しました。

1. 多言語対応

グローバル市場やさまざまな言語圏のユーザーをターゲットにする場合、多言語対応は重要です。

悪い例:

  • 機械翻訳のみで提供された低品質な翻訳コンテンツ。
  • 言語切り替え機能が見つけにくい場所にある。
  • 一部のページだけが翻訳され、重要な情報が翻訳されていない。

良い例:

  • ネイティブスピーカーによる高品質な翻訳コンテンツ。
  • 言語選択が視認性の高い場所にあり、各言語の名称が現地語で表示されている。
  • hreflang属性による適切な言語・地域ターゲティング。

多言語対応チェックリスト

□ 異なる言語や地域のユーザーに対応できているか。
□ 翻訳コンテンツの品質は高く、自然な表現になっているか。
□ 言語切り替え機能が使いやすく配置されているか。
□ hreflang属性が適切に実装されているか。

2. インクルーシブなコンテンツ

さまざまな背景や能力を持つユーザーが利用できるインクルーシブなコンテンツの提供は、より広いオーディエンスにリーチするために重要です。

悪い例:

  • 限られた視点や経験のみに基づいたコンテンツ。
  • 特定の集団に対するステレオタイプや偏見を強化する表現。
  • 文化的背景の異なるユーザーが理解できない比喩や表現。

良い例:

  • 多様な視点や経験を考慮したバランスの取れたコンテンツ。
  • 包括的で偏りのない言葉遣いや表現。
  • さまざまな文化や背景を持つユーザーが理解できる明確な表現。

インクルーシブなコンテンツチェックリスト

□ さまざまな背景を持つユーザーにとって有用なコンテンツを提供しているか。
□ 包括的で偏りのない言葉遣いを使用しているか。
□ 文化的差異を考慮したコンテンツになっているか。

3. 多様性の反映

多様な視点や経験を反映したコンテンツは、より広い層のユーザーに訴求力を持ちます。

悪い例:

  • 特定の集団のみを代表するような画像や事例。
  • 偏った視点や限られた経験のみに基づく情報。
  • 一部のユーザーが不快に感じる可能性のある表現。

良い例:

  • 多様な人々を表現した画像や事例。
  • さまざまな視点や経験を取り入れたバランスの取れた情報。
  • すべてのユーザーに配慮した包括的な表現。

多様性の反映チェックリスト

□ 多様な視点や経験を反映したコンテンツになっているか。
□ 画像や事例が多様な人々を表現しているか。
□ 異なる背景を持つユーザーのフィードバックを収集し活用しているか。

4. 技術的アクセシビリティ

技術的なアクセシビリティは、障害を持つユーザーがサイトを利用できるようにするために不可欠です。

悪い例:

  • 画像の代替テキストがない、または不適切。
  • コントラスト比が低く、視覚障害のあるユーザーには読みにくい。
  • フォームにラベルがなく、スクリーンリーダーユーザーが理解できない。
  • キーボードだけでは操作できない機能がある。

良い例:

  • すべての画像に意味のある代替テキストがある。
  • WCAGガイドラインに準拠したコントラスト比。
  • すべてのフォーム要素に適切なラベルとアリア属性がある。
  • キーボード操作のみでもすべての機能にアクセスできる。

技術的アクセシビリティチェックリスト

□ WCAGガイドラインのレベルAA以上に準拠しているか。
□ スクリーンリーダーでコンテンツが正しく読み上げられるか。
□ キーボードのみでサイト全体を操作できるか。 □ 十分なコントラスト比が確保されているか。

5. UX/UIのアクセシビリティ

ユーザーインターフェースのアクセシビリティは、すべてのユーザーにとっての使いやすさに直結します。

悪い例:

  • 小さすぎるタップターゲットやフォントサイズ。
  • 複雑で理解しにくいナビゲーション。
  • 情報過多で整理されていないレイアウト。
  • アニメーションの制御ができない。

良い例:

  • 十分な大きさのタップターゲットとフォントサイズ。
  • シンプルで直感的なナビゲーション。
  • 整理された、見やすいレイアウト。
  • アニメーションを一時停止または無効化する機能。

UX/UIのアクセシビリティチェックリスト

□ フォントサイズとタップターゲットが十分な大きさか。
□ ナビゲーションが直感的で使いやすいか。
□ 視覚的な階層と情報の整理が明確か。
□ 動きのあるコンテンツを制御または無効化できるか。

アクセシビリティとインクルージョンチェックリスト総合版

サイトのアクセシビリティとインクルージョンが適切に最適化されているか、以下のチェックリストで確認してみましょう。

□ 多言語対応:異なる言語や地域のユーザーに対応できているか。
□ インクルーシブなコンテンツ:様々な背景を持つユーザーにとって有用なコンテンツを提供しているか。
□ 多様性の反映:多様な視点や経験を反映したコンテンツになっているか。
□ 技術的アクセシビリティ:WCAGガイドラインに準拠しているか。
□ UX/UIのアクセシビリティ:すべてのユーザーにとって使いやすいインターフェースか。

関連コンテンツ

Googleの品質評価に関する詳細な情報については、以下の関連ページもご参照ください:

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Google品質評価ガイドラインのチェックリストをひとつのPDF資料でご覧になりたい方は、株式会社エスファクトリーのウェブサイトよりダウンロードいただけます。

株式会社 エスファクトリー
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