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相談者:
井水さん、うちのホームページ、アクセスは前より少し増えたのに反応があまり無くて…。
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ウェブマーケター井水:
まだ「選ばれる理由」を伝えるという意味で、ホームページがまだしっかり機能していないようですね。
最短・最安でテコ入れするなら、ヒアリングがお勧めです。詳しく正気足ますね。
ヒアリング不足が招く失敗:中小製造業に多い問題とは
「ウェブサイトを作ったのに成果が出ない」「新しくウェブ施策を始めたけど、うまくいかない」――こうした声は多くの中小製造業でよく聞かれます。
その背景には、ヒアリング不足があるケースが非常に多いのです。
特に、社長自ら営業を兼務している場合、社長自身の「思い込み」や「主観」が、ウェブサイトやプロモーションに反映されやすい傾向があります。
例えば、技術力は高いけど、ウェブサイト上でそれを十分に表現できていないとか、顧客が本当は知りたい情報(納期や事例など)を掲載していないといった問題です。
ヒアリングは、ウェブ戦略の「土台」です。
社長や社内メンバー、そして顧客からの情報をしっかり集めないまま進めてしまうと、その後の施策が誤った方向へ進む可能性が高まります。
そこで本記事では、製造業がウェブ戦略で成功するために必ず押さえておきたいヒアリングのポイントを解説します。
ヒアリングで戦略に活かすためには、どんなヒアリングをすればいい?
ポイント1:社長自身(またはトップ営業パーソン)へのヒアリング
社長は、会社の設立から今までの経緯や経営戦略、顧客ニーズ、競合情報などを最も深く理解している存在です。
その一方で、主観や思い込みが強くなりがちでもあります。
具体的に聞きたい内容の一例:
- 会社のビジョン、経営戦略、ウェブサイトに期待する役割・目標
- 顧客からよく聞かれる質問、要望
- 自社が選ばれる理由、競合他社との比較ポイント
- 自社の技術力・製品の強み、独自性
- ウェブ戦略にかけられる予算・リソース
- ウェブサイトで伝えたいことは何か
詳細な質問リストやヒアリングの準備・進め方は、製造業のための社内ヒアリング実践ガイドをご参照ください。
ポイント2:顧客(または顧客接点)からの情報収集
もう一方で重要なのは、顧客視点の情報をしっかり集めることです。
下請け案件が多いなど、直接顧客とやりとりしにくい場合もあるかもしれませんが、方法はいくつかあります。
- 日々の営業活動:社長や営業担当が、取引先との会話で得た情報
- 問い合わせ・クレーム対応:電話やメールで顧客対応を行う人物からのフィードバック
- 展示会やアンケート:過去に収集した顧客の声や来場者の反応
- 競合他社のウェブサイトや口コミサイトの分析(もしあれば)
直接ヒアリングができる顧客がいればベストですが、間接的な情報源でも、「顧客が何を知りたいか」「なぜ選ばれているか」を知るうえで非常に役立ちます。
詳しい質問リストやアプローチ方法は、製造業のための顧客ヒアリング実践ガイドで解説します。
社長(およびトップ営業パーソン)から何を聞くべきか?
ここでは、社長と社内関係者へのヒアリングで把握したい内容を簡単にまとめます。
ヒアリング対象 | 聞くべき内容 |
---|---|
社長(兼営業責任者) | ・会社のビジョン、経営戦略、 ・ウェブサイトの役割と目標 ・顧客がよく求める情報や要望(社長自身の体感) ・競合との比較、自社の優位性や技術力 ・予算・リソースに対する考え方 ・ウェブサイトで特に強調したい内容 |
営業担当、ウェブ担当、現場責任者など | ・現場視点での顧客ニーズ ・サイトの使い勝手や改善点 ・社長の考えと一致している点、異なる点 ・実務的な課題(人手不足、撮影できる写真・動画の有無など) |
ここで得た情報をもとに、社長の主観と客観をすり合わせる作業が大切です。
「思っていたよりも顧客が欲しい情報は別のところにあった」「実は社長が考える強みと、現場が感じる強みが違う」など、新たな発見があるかもしれません。
顧客(または顧客接点)から何を聞くべきか?
顧客へ直接ヒアリングできる場合はもちろん、そうでない場合でも顧客の声を収集する方法はあります。
製造業では、下請け構造や複数の商社を経由することが多く、最終顧客の生の声を入手しにくい場合もありますが、諦めずに以下の情報源を活用しましょう。
情報源 | 収集できる内容 |
---|---|
既存顧客へのヒアリング | ・自社を選んだ理由、製品やサービスの満足度 ・ウェブサイトに対する感想、改善要望 ・他社との違い、比較検討時の基準 |
営業活動で得た顧客の声 | ・問い合わせ内容、実際に成約したor見積もりだけで終わった理由 ・価格面、納期面への要望 ・技術的な質問やクレーム内容(品質・対応) |
展示会やアンケート結果 | ・どんなブースに集客力があったか ・興味を持たれたポイント、配布した資料の評判 ・名刺交換後のフォローで、問い合わせにつながったか |
競合サイトや口コミサイト | ・競合他社が押し出している強み、価格帯、デザイン ・ユーザーの不満や要望(口コミから) ・市場全体のトレンドや見込み需要 |
こうした情報を分析し、「顧客がどんな課題を持っていて、どんな情報を求めているか」を把握することが、ウェブ戦略の成功に欠かせません。
詳細な質問リストやアプローチ方法は、3-3. 製造業のための顧客ヒアリング実践ガイドにて詳しくご紹介します。
ヒアリング不足が招く「落とし穴」:よくある失敗事例
ヒアリングをおろそかにすると、具体的にどんな問題が起こるのでしょうか。よくある失敗例を挙げてみます。
- 技術力だけ強調して、顧客のメリットが伝わらないサイトになっている
…「うちはこんな高精度加工ができる!」と自慢はするが、実際のユーザーは「納期」や「コストパフォーマンス」に注目している。 - 競合他社との違いを打ち出せていない
…「製造業のサイトはどこも同じ」と判断され、価格競争に巻き込まれやすい。 - 問い合わせフォームが使いにくく、離脱率が高い
…「どうせ専門用語ばかりだろう」と思われ、一歩踏み込んだ連絡をしてもらえない。
これらはほんの一例です。
まさにヒアリング不足が原因で、「本当にお客様が求めているポイント」や「自社が本当に強みとして出せる点」が明確化されていないことが根本にあります。
まとめ:ヒアリングは「成功への羅針盤」
ウェブ戦略を成功させるためには、社長や社内関係者からのヒアリングと顧客(または顧客接点)からの情報収集が欠かせません。
これを丁寧に行うことで、自社の強みや顧客ニーズを深く理解し、ウェブサイトに反映させることができます。
次のステップ:
1. 社長や幹部、営業担当などから情報を整理し、言語化する
2. 顧客へ直接または間接的にアプローチし、リアルな声を拾う
3. それらを踏まえてウェブサイトの方向性やコンテンツを検討する
「ヒアリング」というと大げさに聞こえますが、普段の営業トークや社内会議でも多くの材料は手に入ります。
しかし、その情報を体系立てて整理し、ウェブサイトに落とし込む作業を疎かにすると、大きな成果には結び付きません。
ぜひ、「ヒアリング」はウェブ戦略の羅針盤であるという意識を持ち、今からでも実践を始めてみましょう。