企業のコンテンツ再利用とは~リパーパス戦略の基本~

コンテンツ再利用戦略とは<リパーパス戦略の基本と実践>
相談者

コンテンツ作成にリソースを使いすぎていて、もっと効率的な方法はないかと考えています。既存コンテンツを活用する方法について教えていただけますか?

ウェブマーケター

コンテンツの再利用(リパーパス)は、まさにそのための有効な戦略です。既存のコンテンツを異なる形式やプラットフォームで展開することで、効率的にリーチを拡大できます。具体的な方法についてお話ししましょう。

目次

コンテンツ再利用(リパーパス)とリパーパスの例

デジタルマーケティングにおけるコンテンツ再利用(リパーパス)とは
既存のコンテンツ異なる形式やプラットフォームに適応させて、再活用する手法です。

新規コンテンツの作成には多大な時間とコストがかかるため、限られたリソースを最大限に活用するこの戦略が、今、多くの企業から注目されています。

既存コンテンツの例リパーパスの例
ブログ記事SNS投稿
スライド資料
動画・音声(ポッドキャスト)
インフォグラフィック
電子書籍
ウェビナー
テンプレート(ダウンロード資料)
業界レポート(ダウンロード資料)
チェックリスト(ダウンロード資料)
他記事への組み込み(引用は参照)
ウェビナーオンデマンド動画
音声(ポッドキャスト)
テキストコンテンツ
ビジュアルコンテンツ
ダウンロード資料
音声コンテンツテキストコンテンツ
動画コンテンツ(スライドショー動画)
SNS短尺動画
ウェビナー
ダウンロード資料

コンテンツ再利用がもたらすマーケティング効果

コンテンツ再利用を実施することで、具体的な効果が期待できます。

まず、コンテンツ制作の効率化により、時間とコストが大幅に削減されます。
次に、複数チャネルでの露出増加によってリーチが拡大し、SEO効果の向上とオーガニック流入の増加にもつながります。
さらに、メッセージの一貫性を確保することで、ブランド認知度の向上にも貢献します。

リパーパスによるSEO効果の最大化

リパーパスを実施する際は、SEOの視点を意識することが重要です。

例えば、ブログ記事を動画コンテンツに展開する場合、動画の説明文やタイトルに適切なキーワードを含めることで、YouTube検索でも上位表示を狙うことができます。
また、記事内で使用した画像をインフォグラフィックとして最適化し、画像検索からの流入も促進できます。

効果的なコンテンツ再利用の始め方

既存コンテンツの価値を再発見する

まずは、アクセス解析データを活用して既存コンテンツの価値を正確に把握します。

Google Analyticsでページごとのアクセス数やコンバージョン率を確認し、高いパフォーマンスを示しているコンテンツを特定します。
また、Search Consoleでは、各ページがどのような検索クエリで表示されているかを分析し、SEOポテンシャルの高いコンテンツを見つけ出します。

コンテンツ資産の効率的な管理方法

コンテンツ再利用を効果的に進めるためには、既存コンテンツの適切な管理が不可欠です。

コンテンツの一覧を作成し、タイトル、作成日、更新日、主要なキーワード、パフォーマンス指標などを一元管理します。これにより、どのコンテンツをいつ、どのように再利用するかの判断が容易になります。

コンテンツ再利用の実践的なテクニック

どんなコンテンツを選ぶべきですか?

ブログ記事・ウェビナーや動画・音声コンテンツなどが効果を出しやすいコンテンツとして上げられます。

・情報量がある程度あり、汎用性が高いと、コンテンツをチャネル毎に展開しやすい。

ウェビナーや動画、ブログ記事などがこれに該当します。特にKPIの高いものはSNSやポッドキャスト、メルマガなどに横展開することで、より多くの人へリーチが可能です。

・よく見られているコンテンツは、再利用後の即効性が期待できる。

すでにオーディエンスの関心を集めているため、リパーパスすることで、さらに価値を高めることが可能です。
例えば、よく見られているブログ記事を動画コンテンツやポッドキャストにしたり、することなどです。

・ブランドが今伝えるべきメッセージと関連性が高い

今現在そのコンテンツがオーディエンスに評価されていなかったとしても、ブランドが今伝えるべきメッセージとの関連性が高いコンテンツにしては、再利用して価値を持たせることもできます。

選ぶ基準1:データを見て選ぶ(KPIなどの成績がよい)
選ぶ基準2:汎用性高く情報量が多い(コンテンツの価値が長続きする等)
選ぶ基準3:ブランディングの一貫性やメッセージで選ぶ(伝えるべきブランディングメッセージ内容など)
選ぶ基準4:起点となるコンテンツとの相性(ブログ記事から動画やSNSに展開しやすいなど)
選ぶ基準5:情報量が多いもの

マルチフォーマット展開のポイント

コンテンツを異なるフォーマットに展開する際は、各メディアの特性を理解し、適切な最適化を行うことが重要です。

例えば、ブログ記事を動画化する場合は、視覚的な要素を強化し、簡潔な説明を心がけます。インフォグラフィック化する際は、データの可視化とストーリー性の両立を意識します。

コンテンツ再利用におけるよくある質問

コンテンツの再利用と重複コンテンツは違うのですか?

A:はい、明確に異なります。コンテンツ再利用は、既存コンテンツを新しい形式や文脈で活用する手法です。
一方、重複コンテンツは同一内容を複数のURLで公開することを指し、SEOの観点からは避けるべき施策です。

リパーパスは著作権的に問題ないのでしょうか?

A:自社で作成したコンテンツであれば問題ありません。
ただし、外部コンテンツを引用する場合は、適切な出典表記と引用ルールの遵守が必要です。

自社内にリソースがないのですが、おすすめは?

A:コンテンツの再利用は外注しやすいです。例えば、「このブログ記事を元に、3分程度の解説動画を作成してください」といった具体的な指示が可能なため、外注しやすいです。

品質の担保: 元となるコンテンツが既に一定の品質をクリアしている場合が多く、外注先による品質のばらつきをある程度抑えることができます。

コンテンツを再利用する具体的な形式を教えてください。

A:ブログ記事、動画、音声メディア、インフォグラフィック、ホワイトペーパー、SNS投稿、メールマガジン、プレスリリースなどの展開が可能です。目的と対象に応じて最適な形式を選択します。

ウェブマーケター

疑問や具体的アドバイスが必要な場合は、ぜひお気軽にお問い合わせくださいね。

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