オプトイン・オプトアウトとは何？学生にもわかるように言葉の意味を解説

ここでは、インターネットやメールマガジンでよく使われる「オプトイン」と「オプトアウト」について、どういう意味なのか、そして企業がどんなふうに活用しているのかを紹介します。
いろいろな場面で見かけるけれど、ちょっと混乱してしまう人も多いかもしれません。順を追ってわかりやすく説明していきます。

オプトインとオプトアウトの意味

オプトインとは

オプトインは、自分から「参加する」「受け取る」と選ぶことを指します。

たとえば、企業がメールマガジンを送りたいとき、あらかじめ「このメールを受け取ってもいいですか」とユーザーに同意を求める方式がオプトインです。

ユーザーが「はい、受け取ります」と言わなければメールが送られないので、主にユーザー側に主導権がある形といえます。

オプトアウトとは

オプトアウトは、「拒否する」「外に出る」といった意味で、何かを受け取っている状態から「もういらないです」と拒否して離脱する方法です。

企業が広告メールをすでに送っているときに「これ以上いらない」とユーザーが解除手続きをするのがオプトアウトの例です。

企業側が勝手に送るのを前提とし、嫌なら自分でやめるのがオプトアウト方式というわけです。

オプトイン・オプトアウトが使われるシーンとは

下の表では、いろいろなシーンにおけるオプトインとオプトアウトの例をまとめています。たとえば、マーケティングで使われるメール受信設定や、個人情報の取扱いに関する同意のしかたなど、さまざまな場面で登場します。

シーン	オプトインの例	オプトアウトの例
マーケティング（メール）	メールマガジンを「受け取ります」と同意した人にだけ広告メールを送る	いったん登録されているメールマガジンを、途中で配信停止する
広告配信	広告を見せるために「同意します」とチェックした人へ配信する	配信がデフォルトで行われているが、設定画面で広告を「やめる」と選択して拒否
個人情報保護（企業側）	企業が個人情報を使う前に「使ってよいか」を本人に確認	企業があらかじめ使うとしていて、本人が「情報を使わないで」と伝えて拒否
Cookieの利用	サイト訪問時にCookie利用をOKした人だけ情報を集める	最初はCookieを使っているが、ブラウザ設定などで「無効化」してしまう
医療や研究	自分のデータを研究などに使ってもよいか、患者が同意する	研究に含まれているが、「参加したくない」と申し出ることで対象から外してもらう
ソフトウェア利用	アプリ利用時に利用規約をチェックして「同意」して始める	一度ダウンロードしていたアプリをアンインストールして利用を停止

企業は、これらの方法をうまく使い分けながら、ユーザーとのやりとりを行っています。

企業にとってのメリットとデメリット

オプトイン方式の企業メリット

オプトイン方式では、ユーザーが「自分からOKした」情報なので、迷惑メール扱いされにくく、信頼を得やすいところがメリットです。
たとえば、メールマガジンを送るときに、あらかじめ「配信していいですか」と聞くため、本当に読みたい人だけが受け取ることになり開封率（メールを開いて読む率）が高くなりやすいです。

オプトアウト方式の企業からみたメリット

オプトアウト方式は、最初から多くのユーザーに一気に情報を送るという点で、より広い層に宣伝できるかもしれません。
ただし、勝手に送りつける形なので、迷惑メールと思われるリスクがあり、企業イメージが下がる恐れもあります。

オプトアウト方式の企業からみたデメリット

• オプトイン方式
  新規のお客さんにリーチ（届かせること）しにくい場合があります。
• オプトアウト方式
  不要なメールを送りつける形になりがちで、ユーザーに嫌われる可能性が高まります。

どうしてこういう仕組みが必要なの？

特定電子メール法など、法律でもむやみに広告メールを送らないように定められています。迷惑メールを防ぐため、ユーザーが「これ以上いらない」という意思をきちんと示せる仕組みが大事です。

企業も、ただ一方的に送るだけの広告は嫌がられるので「興味がある人だけに送ろう」「送ったあと嫌ならすぐやめてもらおう」と考えます。これをしっかり守ることで、企業とユーザーの両方が気持ちよくやりとりできるわけです。

まとめ

オプトインとは、自分で「受け取りたい」と選ぶことで、オプトアウトは「受け取りをやめる」と選ぶことを指します。広告メールや個人情報の使い方、研究への参加など、いろいろなシーンで登場する言葉です。

企業は、オプトイン・オプトアウトの仕組みを活用することで、無理やり情報を押しつけずに、ユーザーが主体的に決められるようにしています。迷惑メールが増えないように配慮しながら、興味を持ってくれた人にはちゃんと情報を届ける――そのために、オプトインとオプトアウトはとても重要な考え方になっているのです。