ペルソナとは何か?ペルソナ不使用の問題点と活用するメリットを学生さんにもわかりやすく解説


こんにちは。ウェブマーケティングの専門家、井水です。
「ペルソナ」という言葉を聞いたことはありますか?
これは、ただなんとなく「子ども向け」「大人向け」と決めるのではなく、具体的な人物像を考えて、その人に合ったコンテンツや商品を作るための考え方です。
この記事では、ペルソナを使わない場合の問題点や、活用するとどんなメリットがあるのか、そして地域ニュースのホームページを例にわかりやすく解説します。
ペルソナを使わないと、どんな問題が起きやすい?
どのターゲットにも合わない内容になりやすい
「子どもからお年寄りまで幅広く…」と思って、大ざっぱに対象を決めてしまうと、次のような問題が起こりがちです。
- 文章がむずかしすぎて子どもは読まない
- やさしすぎて大人や高齢者には物足りない
というように、誰にもぴったり合わない中途半端なコンテンツになりがちです。
作り手のチームで意見がばらばら
「小学生向けに明るいデザインにしよう!」「いや、高齢者向けに文字を大きく!」など、
それぞれが思う「対象」がばらばらだと、全体の方向性が決まらず混乱します。
本当の利用者の姿がイメージできない
年齢や属性をざっくり決めただけだと、「どんな生活をしているか」「何に困っているか」がわからず、
結局、ざっくりしたコンテンツになってしまいます。
ペルソナを使うと解決できること
作る相手をはっきりイメージできる
ペルソナは「35歳の北山さん」というように、年齢・家族構成・生活パターン・好みなどをかなり具体的に設定します。
これにより、「北山さんは朝の通勤電車でスマホを見て、短い記事を読みたい」というように、作るべきコンテンツが明確になります。
内容やデザインがぶれにくい
チーム内で「このペルソナは夜にまとめてニュースを見るはずだから、更新のタイミングを夜にしよう」と話し合えるので、意見のすり合わせがスムーズになり、ばらばらだった考え方が一つにまとまりやすくなります。
どんなストーリーが必要か想像しやすい
ただ「高齢者向け」と言うより、「72歳の石田さん。毎朝6時に起きて散歩してから家でタブレットを開く。健康と福祉の情報に関心が高い」というふうに設定すると、
「石田さんが見つけやすい配置にしよう」
「老眼でも読める文字サイズにしよう」
という具体的な工夫が自然に生まれます。
地域ニュースのホームページでの例
「子どもから高齢者までが見る地域ニュースサイトを作りたい」と考えているとき、
年齢や属性を大まかに決めるだけでは、上記の問題が出てきます。
そこで、いくつかのペルソナを用意し、それぞれのニーズを想像しながら制作すると、誰にとっても便利なサイトに近づけます。
ペルソナA(小学生)
- 名前:みなみ(10歳、小学4年)
- 平日の生活:8時に登校、15時半に帰宅後はゲームや動画視聴が好き
- 興味:町の夏祭りや動物園のニュース、友だちと話題にできるクイズコーナーなど
- 使うデバイス:家のパソコンも少し使うが、親のスマホを見せてもらうことが多い
ペルソナB(子育て中の親)
- 名前:北山まゆ(35歳、パート勤務)
- 家族:夫(会社員)と子ども2人(9歳、4歳)
- 朝:7時に起き、子どもに朝ごはんを作りながらスマホでニュースをざっと確認
- 興味:保育園や学校行事、防犯情報、子どもと行けるイベント
- 使うデバイス:スマホが中心。夜にまとめてしっかり読むことも。
ペルソナC(高齢者)
- 名前:石田とよ(72歳、年金生活)
- 生活:朝早く起きて散歩後にタブレットを立ち上げ、地域のニュースや趣味の園芸記事をチェック
- 興味:健康関連や福祉制度、町内会や趣味クラブのスケジュール、写真が多い記事
- 困っていること:文字が小さいと読みにくい。一度に大量の情報があると迷いがち
これだけ具体的になると、「スマホとタブレットで見やすいデザインを優先しよう」「子どもが読むなら難しい漢字は避けよう」「高齢者には文字サイズ変更機能があると助かる」など、
改善ポイントが自然に思い浮かびます。
ペルソナを設定するポイント
- 具体的に書き出す
- 名前、年齢、家族、生活パターン、趣味、どんなニュースをいつ見るかなど。
- 何人か用意する
- 地域ニュースなら子ども、子育て中、学生、一人暮らし、高齢者など、複数のペルソナを考える。
- チームで共有して基準にする
- 迷ったら「ペルソナAが読んだらどう感じるか?」とみんなで話し合う。
まとめ
- ペルソナを使わないと
- 読者層が漠然としすぎて、誰にも合わない中途半端な内容になりやすい
- チームの方向性がまとまらず、意見が衝突しやすい
- 実際の利用者の行動や悩みが想像できず、役立つ記事になりにくい
- ペルソナを使うと
- 具体的な人物像に合わせて作れるので、コンテンツやデザインが明確になる
- チーム内で「この人ならどう思う?」を基準に話し合えるので、ぶれが少ない
- 読者の生活シーンを想定して改善点を見つけやすくなる



ペルソナは、とくに幅広い人が使うサイトやサービスほど効果的です。
ぼんやりと「子どもにも高齢者にも向けたい」と思うのではなく、具体的な「子ども」「働く親」「高齢者」などの姿を想像してみましょう。
そうすることで、本当にその人たちが読みたい内容を深く考え、よりよいサイトや記事を作るきっかけになりますよ!
やり方がわからないなど、お困りの際はお気軽にお問い合わせください。