アナリティクスから見えてくる「離脱ポイント」の発見方法

オウンドメディアの記事をしっかり作っても、「最後まで読まれない」「離脱されやすい」という課題はつきものです。
読者がどこで読むのをやめてしまったのか——つまり「離脱ポイント」を特定できれば、改善のヒントが見えてきます。
この記事では、Googleアナリティクス(GA4)を使って、記事の離脱ポイントを見つける方法と、それを活用した改善アクションを解説します。
離脱ポイントとは何か?
離脱ポイントとは、読者がページを離れた位置やタイミングを指します。
GA4ではページの末尾まで読んだかどうかは分かりませんが、「平均エンゲージメント時間」や「スクロール率」「次の行動があったか」などから、離脱傾向を推測できます。
離脱ポイントを探る3つの方法(GA4活用)
1. 平均エンゲージメント時間の短さに注目する
使うレポート:エンゲージメント > ページとスクリーン
average_engagement_time
(平均エンゲージメント時間)が短い記事は「途中で離脱されている可能性」が高い- 関連するディメンション:
page_path
,page_title
改善ヒント
- 冒頭の導入文を見直す
- 構成が複雑すぎないかチェック
- 離脱前のセクションに図解や小見出しを追加
2. スクロール率をカスタムイベントで計測する
GA4では標準でスクロールイベント(90%到達)を収集できますが、途中(25%、50%、75%)も計測することで離脱傾向が見えやすくなります。
- イベント名例(カスタム実装):
scroll_25
,scroll_50
,scroll_75
- ページごとに「どの深さで離脱が増えているか」を確認可能
改善ヒント
- スクロール率が落ちる位置に広告やCTAが集中していないか
- 文章が長すぎていないか、視覚的に読みにくくないか
関連リンク:エスファクトリーのホームページにカスタムイベントの設定方法が載っています。
3. 次のページ遷移が少ない記事を見つける
読者がその記事を読んだ後、サイト内で別のページに進まずに離脱している場合も問題です。
使うレポート:エクスプロレーション > パス分析
page_path
またはpage_title
を起点にして「次に見たページがない(離脱)」セッションの割合を確認- 他ページに遷移していれば、記事内容や導線に魅力があると考えられる
改善ヒント
- 記事末尾に関連リンクやCTAを明示的に設置
- 記事内の文脈で他記事に自然に誘導
離脱改善の実践アプローチ
- 離脱が多いページを絞り込む
- 離脱が起きている位置や傾向をチェック
- 導入・見出し・CTAなどの構成要素を見直す
- スクロール率やエンゲージメント時間を比較し、改善結果を確認
改善のPDCAは「1ページずつ」「1要素ずつ」が基本です。いきなり大きく直すのではなく、小さな変更を加えて反応を見ていくのがポイントです。
まとめ|離脱は“気づき”の入り口にしてみては?
離脱されているページや位置には、読者のリアルな反応が表れています。
GA4を活用して離脱ポイントを見える化することで、単なる「読まれない記事」から「改善余地のある資産」へと変えていくことができます。
まずは気になる1本の記事から、改善を始めてみてはいかがでしょうか。

お困りの際はぜひ一度ご相談ください。専門家と一緒に作業すれば、余計な遠回りをせずに成果へ近づけるはずです。