グッズ販売・投げ銭による収益化 ― コミュニティ型メディアが選ぶ“応援”の形

目次
広告でも会員課金でもない応援の収益化
「広告だらけのメディアにしたくない」
「有料コンテンツを作る余力はないけれど、読者からの応援を形にしたい」
そんな声に応える形で近年注目されているのが、グッズ販売や投げ銭といった“共感型”の収益化モデルです。
これは、ファンや読者からの「このメディアを応援したい」「もっと続けてほしい」という想いを直接的にマネタイズにつなげる方法。
とくに、コミュニティ性や思想性の強いメディアに向いています。
グッズ販売・投げ銭とは?
- グッズ販売では、オリジナルアイテム(Tシャツ・マグカップ・書籍・PDFなど)をECを通じて販売します。
- 投げ銭では、読者が任意で少額の金銭を“応援”として送ります。(例:300円、500円、1,000円など)
どちらも、「対価としての情報提供」ではなく、応援・参加・共感を軸にした収益モデルです。
向いているメディアの特徴
最近でてきた収益化のモデルですが、どのようなメディアに向いているかを見てみましょう。
向いているケース | 理由 |
---|---|
ファンがついているメディア | 継続的に読んでくれる“読者との関係性”が収益化の鍵 |
パーソナルな発信をしている | 人柄・価値観に共感して“応援”したいと思わせる土壌がある |
エンタメ性やユーモアがある | グッズ購入が“楽しみ”になる/SNSシェアとの親和性が高い |
社会性や問題意識を持つメディア | 「活動を支援したい」という投げ銭ニーズとマッチする |
グッズ販売の始め方
ステップ1:販売方法を決める
販売形式 | 特徴 |
---|---|
オンデマンド印刷(例:SUZURI/TeeSpring) | 在庫リスクなし。デザインを入稿するだけで販売可能 |
自社EC(BASE/Shopifyなど) | ブランド性や商品展開の自由度が高い。単価も設定しやすい |
自作+発送(在庫管理) | 利益率は高いが、梱包・発送などの手間が発生 |
ステップ2:商品アイデアを出す
- 読者層にウケるネタ(名言、定番コンテンツ、キャラクターなど)
- 実用性があると手に取られやすい(Tシャツ、ノート、トートバッグなど)
- デジタルグッズも選択肢に(PDFテンプレ、壁紙、LINEスタンプ)
ステップ3:販売導線を設計する
- 記事の最後に「オリジナルグッズはこちら」のCTAを入れる
- SNSやメルマガで“リリース告知”や“制作背景”をシェア
- 読者からデザイン案を募集するなど、参加型の仕掛けも◎
投げ銭の始め方
投げ銭ができるサービス例
サービス名 | 特徴 |
---|---|
OFUSE | 応援メッセージと一緒に投げ銭。ファンメディアに人気 |
Buy Me a Coffee | 海外発。日本語対応もあり、設定が簡単 |
noteサポート | note記事に応援金を送る機能。note運用者向け |
YouTube Super Chat | YouTube配信中にリアルタイムで投げ銭。動画系メディア向き |
導入時の注意点
- 受け取る側の態度やトーンに注意しましょう。
(押し売り感のない自然な導線設計が重要) - 税務処理についても確認しましょう。
(個人・法人によって課税対象になるため、収益が出てきた段階で要確認) - 投げ銭額や履歴の透明性を確保しておきましょう。
(応援金の使い道を明示するのも有効)
成功のポイント:お金ではなく「きっかけ」を売る
- 応援・共感の“理由”を作る:理念、価値観、継続したい理由を明文化
- 感謝と関係性の可視化:「投げ銭してくれた人一覧」「購入者にお礼のメール」などの設計
- 押し付けない自然な誘導:「応援していただけたら嬉しいです」というトーンでCTAを設計
グッズ販売や投げ銭の本質は、“情報の販売”ではなく“関係性と想いの共有”にあります。
どれだけ「読者がメディアに共感しているか」が、成果を左右します。
よくある質問(FAQ)
- グッズ販売はどれくらい売れますか?
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読者数やファンの熱量によりますが、オリジナルグッズ販売を月数千円〜1万円規模で続けている個人メディアも多くあります。まずは少量/単品から始めるのが安心です。
- 投げ銭って本当にされるの?
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明確な「共感ポイント」があれば十分されます。ニュースレターやSNS経由で「この活動を応援したい」と伝えれば、1回500〜1,000円程度の応援が集まることも珍しくありません。
- 投げ銭の収益はどこで確認できますか?
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サービスごとの管理画面で、支払い履歴や金額が確認できます。プラットフォームによっては月ごとに明細データをダウンロードする機能もあります。
まとめ:ファンがいるなら「応援される仕組み」をつくろう
広告や有料記事が中心の時代から、“応援されるメディア”がマネタイズできる時代へ。
まずはオリジナルグッズ1点から、投げ銭導線1つから、始めてみてはいかがでしょうか?

お困りの際はお気軽にお問い合わせください。専門家と一緒に作業すれば、余計な遠回りをせずに成果へ近づけるはずです。