いよいよ行動する段階へ
歯山 太郎(理事長)
「【基本編】で全体像を学んで、【オンライン集患編】と【オフライン集患編】で施策を見てきたけど、何から実行すればいいか悩んでしまうんだよね。」
歯谷 歯奈子(院長)
「そうです。戦略論は分かっても“歯科医院 集患 計画”を実際に立てるのが難しくて…。スタッフにどう共有すればいいかも悩みます。」
井水 朋子(コンサル)
「そこで今回の【実践編】です!目標設定を明確にして、PDCAサイクルで継続改善できる体制を作りましょう。成功事例の背景も深掘りするので、イメージしやすいはずですよ。」
この記事を読むことで、このような内容がわかります
- 目標設定の重要性(SMARTの法則、KPI設定)
- 数値目標をどう立てるか?どんな診療科やターゲット層に絞るか?
- 集患戦略の具体的計画立案
- 現状分析の再確認、施策選定、スケジュール管理(ガントチャート)
- PDCAサイクルの実践方法
- 各フェーズの注意点・効果測定の具体例
- 成功事例から学ぶポイント
- Web集患とオフライン集患、それぞれの成功要因を深掘り
- アクションプランの提示
- すぐ使えるテンプレート例やミーティング手順を具体化
集患成功の鍵!目標設定の重要性とは?
「SMARTの法則」でブレない数値目標を設定
施策を成功させるには、「どれくらい増やしたいのか」「何を改善したいのか」を具体的な数値目標に落とし込むことが欠かせません。
よく使われるフレームワークにSMARTの法則があります。
┌────────────────────────────────────────┐
│ S(Specific:具体的) │ 具体的な目標を設定する │
│ M(Measurable:測定可能) │ 測定可能な指標を目標に設定する │
│ A(Achievable:達成可能) │ 達成可能性があるものを目標にする │
│ R(Relevant:関連性) │ 経営目標と関連性があるものを目標にする│
│ T(Time-bound:期限) │ 目標に期限を設定する│
└────────────────────────────────────────┘
■ KPI設定で進捗を追いやすくする
KPI(Key Performance Indicator)は、目標達成度合いをチェックするための重要指標。
- 月間新患数(例:30名を目標)
- Webサイトアクセス数(例:月3,000PV)
- SNSフォロワー数(例:Instagramフォロワー1,000人)
- 口コミ件数・評価点(例:Googleマップで☆4.0以上、口コミ30件)
うちは“高齢者向け診療の拡充”を目指してるので、まずは“紹介カードの利用件数”や“来院者のリピート率”をKPIにしようかな。
その切り口は良いですね!“数値目標”だけでなく、“どの診療科を強化するか”“どんなターゲット層を狙うか”も具体化すると施策がブレません。
効果的な集患戦略の鍵!計画立案のステップを解説
ステップ1:現状分析を再確認(強み・弱みの再認識)
- コア記事①で解説したSWOT分析や3C分析を再チェック。
- 診療科別・ターゲット層別に、「強みを活かせる分野は何か?」「競合が強い分野はどこか?」を整理。
- 予算・スタッフリソースを考慮し、優先順位を明確にする。
ステップ2:施策選定(オンライン×オフラインの最適配分)
- オンライン集患(SEOやMEO対策、SNS、Web広告)
- オフライン集患(地域イベント参加、紹介カード、チラシ、近隣施設連携、看板など)
若い世代向けに“ホワイトニング特化”でSNSやWeb広告を打ちつつ、高齢者にはチラシや地域イベントでアピールする“二刀流”を目指そうかな…。
うちはインプラントが得意だから、Webサイト上に症例紹介を充実させつつ、紹介カードで“難症例相談OK”を謳うと差別化できそうだ。
ステップ3:スケジュール管理(ガントチャート活用)
- 計画書を作成し、“いつ・誰が・どの施策を・いくらで”行うかを可視化。
- Excelや専門ツールでガントチャートを作り、タスクの進捗を定期的にチェック。
- 例:
- 4月:チラシデザイン決定&印刷→5月に駅周辺へ配布
- 6月:SNSキャンペーン開始→7月末に成果チェック
集患効果を最大化!PDCAサイクルの実践方法
PDCAサイクルとは、「Plan(計画)→Do(実行)→Check(評価)→Action(改善)」を回して継続的に効果を高める方法です。
┌─────────────┐
│Plan(計画) │
│数値目標を設定、 │
│施策を選定し、 │
│スケジュール化する │
└─────────────┘
↓
┌─────────────┐
│Do(実行) │
│チラシ配布、 │
│広告運用、SNS投稿等 │
│計画通りに遂行 │
└─────────────┘
↓
┌─────────────┐
│Check(評価) │
│KPI(新患数、Webアクセス│
│数、口コミ数等)を測定 │
│達成度を確認 │
└─────────────┘
↓
┌─────────────┐
│Action(改善) │
│施策を微調整、 │
│計画に反映し、 │
│新たな目標設定も検討 │
└─────────────┘
PDCA各ステップでの具体的ポイント
- Plan(計画)
- 戦略目標をSMARTの法則で設定
- KPI設定(例えば月間新患数+10名、口コミ件数+20件など)
- 予算配分(Web広告に○万円、チラシ印刷に○万円 等)
- Do(実行)
- 実際に広告運用やチラシ配布、SNS投稿などを計画通り遂行
- 診療現場だけでなく、スタッフとのコミュニケーションも重視
- Check(評価)
- Googleアナリティクスや広告管理画面、来院者アンケートなどで数値データを収集
- 定性的なフィードバック(「実際に来院された患者さんの声」「スタッフの感想」)も合わせて検証
- Action(改善)
- データ分析に基づき、広告内容の変更や配布エリアの再設定、SNS投稿の見直しなどを実施
- 必要に応じて新たな数値目標を設定し、次のPlanへつなげる
計画書に終わらず、常に効果測定をしてアジャイル(継続的改善)に施策を変えていく意識が大切です。
歯科医院 集患 成功モデル
成功モデル1:Web集患を強化し、若い患者層を獲得
- 医院A:都内、駅近。20~40代の患者層拡大を目指す
- 戦略目標(SMART例)
- S:月間新患数を25名→40名に引き上げる
- M:アクセス解析でWeb問い合わせ数をモニタリング
- A:現状15名アップが現実的と判断
- R:若年層のホワイトニング需要が高いエリア特性に合致
- T:3ヶ月以内に達成
具体的施策
- SEO・MEO対策強化
- ホームページにホワイトニング症例&ビフォーアフター事例追加
- Googleビジネスプロフィール最適化で口コミ促進
- SNS運用
- Instagramで「院内のBefore/After」「セルフケア動画」を投稿
- ハッシュタグ「#都内ホワイトニング」「#歯科医院集患」など設定
- KPIモニタリング
- Web予約数を週1で記録し、増減をスタッフミーティングで共有
結果と成功要因
- 結果:3ヶ月後、Web予約経由の新患が月平均40名に達し、目標達成
- 背景・要因:
- ホワイトニング需要が高いターゲット層に絞ったコンテンツを作成
- SNSを使って“ビジュアル訴求”を強化→興味を引きやすく
- 口コミ投稿をスタッフが積極的に促し、星4.2→4.5へ評価UP
成功モデル2:オフライン施策で高齢者層を獲得
- 医院B:郊外の住宅街、高齢者多め
- 戦略目標(SMART例)
- S:紹介カード利用者を月5名→15名に増やす
- M:紹介カードの回収数を測定
- A:既存患者数・地域人口から見て+10名は達成可能
- R:高齢者が地元ネットワークで口コミしやすい特性
- T:6ヶ月で達成
具体的施策
- 紹介カード配布
- スタッフが治療終了時に「ぜひご家族を紹介してください」と案内
- カード持参で「初回検診無料」「紹介者はクリーニング割引」
- 地域イベントへの出展
- 健康フェアで「無料口腔ケア相談ブース」
- 過去来院者にもDMで告知→イベント後に「再診割引」
- 配布チラシに送迎サービスを明記
- “無料送迎あり”“バリアフリー”など、高齢者向けの強みをPR
ポイント
- 結果:6ヶ月後の紹介カード利用が月15名以上に増加、リピーターも+20%
- 背景・要因:
- 地域特性に合わせて利便性(送迎)を訴求
- 既存患者への紹介カード導入で口コミ力を爆発的に高めた
- 高齢者向けイベント参加で医院の存在を再認知させ、親近感を獲得
まとめ ─ 集患戦略を回し続けることで成果は伸びる
本記事の要点
- 目標設定(SMART+KPI)
- 歯科医院 集患 目標設定を明確にし、“数値目標”と“どの診療科・ターゲットを強化するか”を具体化
- 計画立案(現状分析・施策選定・スケジュール化)
- オンライン&オフラインの戦略を予算・リソースに合わせて組み合わせる
- 計画書やガントチャートで進捗管理を“見える化”
- PDCAサイクルの徹底
- Plan→Do→Check→Actionを回し、データ分析を基に継続改善
- 成功事例の背景を参考に
- ターゲット層・地域特性・医院の強みを掛け合わせると効果大
オンラインとオフライン、どっちも大事だし、PDCAを回すことで戦略を“アップデート”していくイメージが大事だね。
具体的な数値目標とKPIを設定して、定期ミーティングで評価するっていう流れ、やってみます!
ぜひ進めてみてください。計画→実行→評価→改善を地道に繰り返せば、数値目標は必ず近づいてきますよ。
まずはここから
- 「先生の歯科医院の数値目標(SMART)は何ですか?KPIは設定していますか?」
- 「現状分析をもとに、どの診療科・ターゲット層を最優先すべきでしょうか?」
- 「PDCAサイクルを回すためのデータ収集体制は整っていますか?」
次の一手は?
- 目標設定シートを作成
- 例:月間新患数、リピート率、Web予約数、口コミ数などを具体的に数値化
- テンプレート例集患目標設定シート 目標(SMARTの法則)
- 計画書・スケジュール表を作る
- ガントチャートで各施策の実施時期、担当者、予算を見える化
- 計画書の記入例
- 定期ミーティングで数値チェック
- 月1回など、決まった頻度でスタッフが集まり、
- 新患数や口コミ数、SNSエンゲージメント等を確認
- 改善すべき点を洗い出し、次回アクションを決定
- 月1回など、決まった頻度でスタッフが集まり、
- PDCAを継続的に回す
- 「Plan(再計画)」で改善策を反映→「Do」で施策を更新→「Check(新たなKPI測定)」→「Action(さらに改善)」の流れを繰り返す
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