【脱・なんとなく】検索意図とは?ユーザーに刺さる記事を作るための基本4分類と活用法

もっとユーザーの検索意図を意識してコンテンツを作って!
ウェブ担当者なら、一度は意識したことがあるのではないでしょうか?
「検索意図って、具体的にどう考えればいいの?」
「キーワードは選んだけど、ユーザーが本当に知りたいことって何だろう?」
「頑張って記事を書いたのに、なぜか上位表示されないし、読まれていない気がする…」
そんな風に感じている方に向けて、検索意図とは何か?という基本から、具体的な分類、そしてコンテンツ作りにどう活かせばいいのかを、分かりやすく解説します。
検索意図とは
検索意図とは、簡単にいうと「ユーザーが検索エンジンで特定のキーワードを入力するとき、その背景にある『目的』や『知りたいこと・やりたいこと』」です。
例えば、あなたが「パスタ 簡単 レシピ」と検索するとき、何を求めていますか?
おそらく、「今すぐ作れる簡単なパスタのレシピ」を知りたいはずですよね。
「パスタの歴史」や「高級パスタ店の情報」ではないでしょう。
これが検索意図です。
ユーザーは、自分の疑問や欲求を解決するために検索しています。
なぜ検索意図の理解が重要なのか?
それは、ユーザーが求めている情報(=検索意図)に合致したコンテンツを提供することが、ユーザー満足度を高め、結果的にGoogleなどの検索エンジンからの評価(=SEO評価)にもつながるからです。
もしも検索意図がずれていると?
検索意図とズレたコンテンツは、たとえキーワードが含まれていても、ユーザーにとっては「役に立たない情報」と判断され、すぐに離脱されてしまいます。
これでは、せっかく作ったコンテンツも、届けたい情報も、ユーザーには届きません。
ここまで検索意図の基本について紹介しました。
検索者には検索意図があることがおわかりいただけたと思います。
ユーザーの検索クエリは、大まかにわけて次の4つのタイプに分けられます。
検索意図の4分類を紹介します。
Knowクエリ(情報収集型)-「知りたい」
ユーザーが何かについて知りたい、学びたい、疑問を解決したいと考えているときの意図です。
ユーザーが検索する目的
- 何かについて知りたい
- 疑問を解決したい
- 情報を広く集めたい
検索クエリの例
- 「〇〇 とは」
- 「△△ やり方」「△△ 方法」
- 「□□ おすすめ」「□□ 人気」
- 「今日の天気」「〇〇(ニュースの話題)」
- 「△△ 原因」「□□ 理由」
ユーザーが求めているコンテンツ
- 疑問への直接的な答え: 質問に対する明確な回答、定義、解説。
- 手順や方法: やり方や手順をステップバイステップで具体的に説明(図解や動画も有効)。
- 網羅性と正確性: 関連情報を広くカバーし、信頼できる正確な情報を提供(例: おすすめリスト、まとめ情報)。
- ターゲットへの最適化: 初心者向けの分かりやすい解説から、専門家向けの深い分析まで、ターゲット層に合わせた情報深度。
Goクエリ(案内型 / ナビゲーション型)-「行きたい」
ユーザーが特定のウェブサイトや実店舗などの目的地にたどり着きたいと考えているときの意図です。「ナビゲーション型」と呼ばれることも非常に多いです。
ユーザーの検索する目的
- 特定のウェブサイトにアクセスしたい
- 特定のサービスにログインしたい
- 実店舗の場所や情報を見つけたい
検索クエリの例
- 「YouTube」「Twitter」
- 「Amazon ログイン」「〇〇銀行 ネットバンキング」
- 「〇〇(企業名) 公式サイト」
- 「渋谷 カフェ」「〇〇(店名)」
ユーザーが求めているコンテンツ
- 明確な目的地への誘導: 該当の公式サイトやログインページへの直接的なリンク。
- 基本情報: 店舗の所在地、地図、アクセス方法、営業時間、電話番号など。
- 信頼性: 公式サイトであることが明確に分かるデザインや表記。
3. Do(取引型 / トランザクショナル)-「やりたい」
ユーザーが検索を通じて、具体的なアクション(購入、予約、ダウンロード、問い合わせなど)を完了させたいと考えているときの意図です。
ユーザーの検索する目的
- 商品を購入したい
- サービスを予約・申し込みたい
- 資料を請求したい、問い合わせたい
- アプリやファイルをダウンロードしたい
- 会員登録したい
検索クエリの例
- 「〇〇 購入」「〇〇 通販」
- 「△△ 予約」「△△ 申し込み」
- 「□□ 資料請求」「□□ 問い合わせ」
- 「〇〇 ダウンロード」「〇〇 アプリ」
- 「△△ 無料トライアル」「□□ 会員登録」
ユーザーが求めているコンテンツ
- アクション導線: 購入ボタン、予約フォーム、ダウンロードリンク、問い合わせフォームなどを分かりやすく設置。
- アクションの後押し: 価格、スペック、機能詳細、利用者の声、導入事例、キャンペーン情報など、決断を後押しする情報。
- 明確なCTA: 「購入はこちら」「無料で試してみる」「資料請求する」など、具体的な行動を促すボタンやテキスト。
- 安心感の提供: セキュリティ対策、返金保証、サポート体制、運営者情報など、ユーザーの不安を取り除く情報。
4. Buy(購買型 / コマーシャル)-「買いたい(比較検討したい)」
ユーザーが商品やサービスの購入を検討しており、最終決定のために情報を比較・調査している段階の意図です。「調査検索型」「調査型」と呼ばれることもあります。Do(取引型)の一歩手前の段階とも言えます。
ユーザーの検索する目的
- 複数の選択肢を比較したい
- どの商品/サービスが自分に合っているか知りたい
- 購入前に評価や評判を確認したい
- 価格やコストパフォーマンスを検討したい
検索クエリの例
- 「〇〇 △△ 比較」「〇〇 vs △△」
- 「おすすめ □□ ランキング」「□□ 人気ランキング」
- 「〇〇 レビュー」「〇〇 口コミ」「△△ 評判」
- 「□□ 価格」「□□ 費用」
- 「〇〇 メリット デメリット」
ユーザーが求めているコンテンツ
- 比較情報: 機能、価格、特徴などを分かりやすく整理した比較表や解説。
- レビュー・事例: 実際の利用者の声、導入事例、詳細な使用感レビュー。
- ランキング: 明確な基準に基づいたランキング形式での紹介。
- 客観性と信頼性: 公平な視点での情報提供、信頼できる情報源の提示。
- 選択のサポート: ユーザーが自分に合ったものを選ぶためのガイドやアドバイス。
【補足】検索意図をさらに深く理解するために
4つの分類は基本ですが、実際の運用ではもう少し柔軟に考える必要があります。
意図は混在する
1つのキーワードに複数の意図が含まれることもよくあります。例えば「〇〇 おすすめ」は、情報を知りたい(Know)ユーザーと、購入を検討している(Buy)ユーザーの両方が検索する可能性があります。どちらの意図が強いか、あるいは両方に応えるべきかを見極める必要があります。
意図は変化する
同じキーワードでも、時期やトレンド、あるいはユーザー自身の状況によって検索意図が変わることがあります。定期的にキーワードの検索結果(SERP)をチェックし、ユーザーが今何を求めているかを確認しましょう。
意図を探るヒント
検索意図が掴みにくい場合は、Googleのサジェストキーワード(検索窓に入力途中に出てくる候補)や、検索結果ページの下部にある「他のキーワード」などを参考にすると、ユーザーが他にどんな情報を求めているかのヒントが得られます。
最適なコンテンツ形式
検索意図に合わせて、コンテンツの形式(ブログ記事、ランディングページ、FAQ、動画、インフォグラフィックなど)を選ぶことも重要です。「やり方」を知りたいユーザーには動画が有効かもしれませんし、「比較」したいユーザーには表形式が見やすいでしょう。
まとめ
「誰の・どんな意図か」を定めよう
検索意図の4分類、そしてその背景にあるユーザーの心理を理解することは重要です。
しかし、最も大切なのは、コンテンツを作成する前に、以下の点を明確にすることです。
この記事は、どんな検索クエリを持つユーザーを対象にしているのか?
これを曖昧なまま進めると、結局誰にも響かないコンテンツになってしまいがちです。
理想を言えば、具体的なペルソナ(ターゲットとなる人物像)を設定し、
- 「どんな人が」
- 「どんな状況で(悩みや欲求を持って)」
- 「どんな言葉(検索クエリ)で検索しているのか」
ここまで具体的にイメージできると、ユーザーの心に刺さる、本当に役立つコンテンツ作成につながります。
【明確化】 まず、この記事で応えたい「ユーザー(誰)」と「検索クエリ(どんな意図)」を定める。
【分類】 その意図が4分類(Know/Go/Do/Buy)のどれに最も近いか考える。
【調査】 実際にそのクエリで検索し、上位サイトを見て「答え」のヒントを得る。
【作成】 明確にした意図に沿って、構成・情報・CTA(行動喚起)を練り上げる。
難しく考えすぎず、まずは「ユーザーの気持ちになってみる」ことから始めてみましょう。
その一歩が、コンテンツの質を大きく変えるはずです。

お困りの際はぜひ一度ご相談ください。専門家と一緒に作業すれば、余計な遠回りをせずに成果へ近づけるはずです。