ファネル思考で設計する、ユーザーを導くCTAの作り方
ウェブサイトに設置した「お問い合わせ」ボタンが、なかなかクリックされない…。
「資料請求」の成果が上がらない…。
CTA(Call to Action:行動喚起)はウェブサイトの成果を左右する重要な要素ですが、「なんとなく」設置してしまい、期待した効果が得られていないケースは少なくありません。
広告の目的は販売である
-デイヴィッド・オグルヴィ(広告の巨匠)
ウェブサイトにおけるCTAも同様に、最終的なビジネス目標に繋がる「行動」を促すためのものです。
しかし、CTAは、単に「買ってください!」と叫ぶことではありません。
顧客があなたの商品やサービスを知り、興味を持ち、購入を決定するまでの心理的な道のりを理解し、各段階にいるユーザーに寄り添った「次の一歩」を提示することで、初めてその真価を発揮するのです。
この記事では、マーケティングファネルの考え方を土台に、ユーザーをスムーズにゴールへと導く効果的なCTAを設計するための考え方と具体的な方法を、表を交えながら分かりやすく解説します。
なぜ「ファネル」がCTA設計の土台なのか?
マーケティングファネルとは、顧客が商品やサービスを認知してから、購入や契約といった最終的な行動に至るまでのプロセスを図式化したものです。
一般的には、以下のような段階で表されます。
マーケティングファネルの例
認知段階 (Awareness)
↓
興味・関心段階 (Interest)
↓
比較・検討段階 (Consideration/Desire)
↓
行動段階 (Action/Conversion)
重要なのは、ユーザーはファネルの段階によって、考えていること、知りたい情報、そして行動への意欲が全く異なるということです。
ファネルの段階とズレたCTA効果ない
ファネルの段階とズレたCTAは、ユーザーに無視されるか、フラストレーションを与えます。
(例)認知段階のユーザー、つまり、まだ問題を認識したばかりのユーザーに、いきなり「今すぐ購入!」というCTAを提示しても、まだ購入するモチベーションが高まっていないので、CTAに至らないでしょう。
まず、顧客との関係性を築き、相手が「聞きたい」と思う情報や提案を適切なタイミングで届けることが重要です。
ファネル段階別 CTAマッピング
では、具体的にファネルの各段階で、ユーザーにどのような行動を促し、どんなCTAを設計すべきかを見ていきましょう。
次はある企業の一例です。
ファネル段階 | ユーザー心理・目的 | ウェブでの理想行動 | 具体的なCTA文言例 |
---|---|---|---|
認知 (Awareness) | 課題やトピックの概要を知りたい。 基本的な情報を得たい。 | 関連情報に触れる。低リスクで知識を深める。 | ・詳しくはこちら ・ガイドを読む ・ブログ記事を見る ・動画を視聴する ・メルマガ登録 |
興味・関心 (Interest) | もう少し詳しく知りたい。 自分ごととしてとらえ始めている。 どんなメリットがあるか? | 具体的な内容やメリットを理解する。 | ・導入事例DL ・機能一覧を見る ・無料eBook入手 ・サービス詳細資料請求(無料) ・活用方法を見る |
比較・検討 (Consideration) | 他と比較したい。 自分に合うか試したい。 費用対効果はどうか? | 具体的な評価・比較を行う。試用や相談をする。 | ・比較表を見る ・無料デモ予約 ・ウェビナー参加 ・無料トライアル開始 ・料金確認 ・個別相談(初回無料) |
行動 (Action) | 購入/利用したい。 申し込みたい。 詳細を詰めたい。 | スムーズに購入、申し込み、問い合わせ等を完了する。 | ・今すぐ購入 ・カートに入れる ・申し込む ・サービス開始 ・見積もり依頼 ・専門家へ問い合わせる ・購入手続きへ |
CTAの効果を高める基本原則
ファネル段階に合わせたCTAの「文言」が決まったら、その効果を最大化するために、以下の基本的なデザイン原則も意識しましょう。
- 明確性 (Clarity): クリック後に何が起こるか具体的に示す(例:「送信」ではなく「無料ガイドをダウンロード」)。
- 視認性 (Visibility): 見つけやすいデザイン(色、サイズ、配置)、周囲の余白。
- デザイン: クリックできることが直感的にわかるボタンらしいデザイン。
- 緊急性/限定性 (Urgency/Scarcity): (必要な場合) 「期間限定」「残りわずか」などの要素。使いすぎに注意。
- ベネフィットの再確認: CTAの近くにメリットを示すマイクロコピーを添える(例:「登録で限定レポートを入手!」)。
- 低フリクション: クリック後のプロセス(フォーム入力など)は可能な限りシンプルに。
- モバイル最適化: スマートフォンでタップしやすい十分な大きさ、押し間違いにくい配置。
ユーザビリティの権威であるスティーブ・クルーグ氏の有名な著書のタイトル『Don’t Make Me Think』(考えさせるな)は、CTA設計においても重要な原則です。ユーザーが迷わず、考えずに、スムーズに行動できるようにデザインすることが求められます。
まとめ
戦略的なCTAでユーザーをゴールへ導こう
よく押されるCTAボタンは見た目だけではありません。
ユーザーがどのマーケティングファネルの各段階にいるのか、また何を求めているかを深く理解し、「適切なメッセージ(価値)」を「適切な依頼(CTA)」として「適切なタイミング」で提示することが重要です。
ぜひ、この記事の表を参考に、よく押されるCTAを実現してみてください。