ウェブ集客が空回り?成果を出す鍵は「市場適合」か「市場創造」かの見極め
ウェブサイトからの問い合わせが増えない、広告の費用対効果が上がらない…ウェブでの集客に取り組むマネージャーの皆様から、このようなお悩みを伺うことが少なくありません。様々な施策を試しているにも関わらず成果に繋がらない場合、もしかしたら、貴社の製品・サービスが市場に対してどのようなアプローチを取るべきか、その根本的な戦略とウェブ施策がズレているのかもしれません。
その鍵となるのが、「市場適合(Product-Market Fit: PMF)」と「市場創造(Market Creation)」という2つの概念です。
市場適合 (PMF / Market Fit / PMF) とは?
既存の市場に存在する顧客ニーズに対して、自社の製品・サービスが「まさにこれだ!」と受け入れられている状態を目指すアプローチです。
市場創造とは?
まだ存在しない新しい市場や、顧客自身も気づいていない潜在的なニーズを掘り起こし、全く新しい価値を提供することで市場そのものを創り出すアプローチです。
このどちらを目指すかによって、ウェブで取るべきコミュニケーション戦略(何を、どう伝えるか)は大きく異なります。まずは、この2つの概念の基本的な違いを確認しましょう。
市場適合と市場創造の基本的な違い
比較項目 | 市場適合 | 市場創造 (Market Creation) |
---|---|---|
1. 対象市場 | 既存の明確な市場 | 新規市場、あるいは存在しない市場 |
2. 顧客ニーズ | 顕在化している、あるいは認識されているニーズ | 潜在的、未認識、あるいは新たに創り出すニーズ |
3. 製品/サービス | 既存ニーズを満たすための改良・最適化 | 革新的、新規性の高い製品・サービス |
4. 競争環境 | 競合が多く、比較されやすい | 当初は競合が少ない、あるいは存在しない |
5. 主要なリスク | 競争激化、コモディティ化、模倣 | 市場が立ち上がらない、需要の不確実性 |
6. 戦略の中心 | 市場への適応、シェア獲得、効率化 | 新価値の提案、市場啓蒙、カテゴリー構築 |
7. 主な目的 | 既存市場での地位確立、収益性向上 | 新カテゴリーの創出、市場リーダーシップ獲得 |
8. マーケティング | 競合との差別化、優位性の訴求 | 必要性の啓蒙、価値の教育、需要喚起 |
ご覧の通り、目指す市場、顧客ニーズ、競争環境などが全く異なります。市場適合は「既存のパイをどう奪うか」、市場創造は「新しいパイをどう作るか」という戦い方であり、ウェブ戦略もこれに準じる必要があります。
取るべきウェブコミュニケーションの違い
では、具体的にウェブでのコミュニケーションはどのように変わるのでしょうか?
「何を(What)」「どのように(How)」伝えるべきか、その違いを見ていきましょう。
比較項目 | 市場適合 (Market Fit / PMF) のコミュニケーション | 市場創造 (Market Creation) のコミュニケーション |
---|---|---|
1. コミュニケーションの主目的 | 比較優位性を示し、自社製品を選んでもらうこと | 課題や新しい価値への**「気づき」を与え、必要性を感じてもらう**こと |
2. 伝えるべき内容 (What) | 既存課題のより良い解決策、具体的な機能・メリット、価格、競合との違い | 新しい可能性、ビジョン、解決される潜在課題、製品・サービスの革新性 |
3. メッセージの焦点 | 「なぜ我々の製品が良いのか?」(Why Us?) | 「なぜこの新しい概念/製品が必要なのか?」(Why This? / Why Now?) |
4. 顧客への問いかけ (What) | 「今の〇〇に満足していますか?」「〇〇をもっと効率化しませんか?」 | 「〇〇という課題/可能性に気づいていますか?」「こんな未来を想像できますか?」 |
5. 主要なコミュニケーション手法 (How) | 機能比較、導入事例(ケーススタディ)、顧客の声(テスティモニアル)、デモンストレーション | ストーリーテリング、ビジョン共有、教育コンテンツ(ブログ、セミナー)、PR活動 |
6. 適切なチャネル (How) | ターゲット顧客が集まる既存メディア、専門サイト、比較サイト、検索連動型広告 | PR、アーリーアダプターコミュニティ、SNS、イベント・カンファレンス、ソートリーダーシップ |
7. 重視する指標/KPI | リード獲得数、コンバージョン率(CVR)、顧客獲得単価(CPA)、市場シェア | ブランド認知度、メディア掲載数、Webサイトトラフィック、エンゲージメント率、コミュニティ規模 |
8. トーン&マナー | 実証的、具体的、信頼性、安心感 | 先駆的、啓発的、情熱的、共感を呼ぶ |
あなたの会社のウェブ戦略は、どちらのタイプに合っていますか?
これらの表をご覧になって、どのようなことを感じられたでしょうか?
もし貴社の製品・サービスが市場適合を目指しているなら…
□ ウェブサイトで、競合製品との比較情報は十分に提供できていますか?
□ 具体的な導入事例やお客様の声を、説得力のある形で掲載できていますか?
□ ターゲット顧客が検索するであろう顕在的なキーワード(課題、製品カテゴリー、競合名など)でのSEOやリスティング広告は効果的に機能していますか?
もし貴社の製品・サービスが市場創造を目指しているなら…
□ 製品そのものではなく、新しい価値やビジョン、解決される課題について、ブログ記事やホワイトペーパーなどの教育コンテンツで十分に発信できていますか?
□ プレスリリースやメディア露出を通じて、新しい概念そのものの認知度を高める努力はしていますか?
□ 初期のファン(アーリーアダプター)を見つけ、コミュニティを形成するような施策は打てていますか?
□ KPIを、短期的なコンバージョンだけでなく、認知度やエンゲージメントといった指標でも測定・評価していますか?
このように、自社の立ち位置(市場適合か、市場創造か)を明確にし、それに合ったコミュニケーション戦略をウェブで展開することが、集客成果を最大化する鍵となります。もし、現在のウェブ戦略が自社の目指す方向性とズレていると感じたら、今こそ見直しのチャンスです。
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