「うちには、特別な技術なんてない…」
そう思っていませんか?
前回の記事(製造業のホームページ作成・改善ガイド|技術力を伝える5つのテクニック)では、技術力をアピールする方法をお伝えしましたが、
「そもそも、うちには大した技術がない」
そう感じている経営者の方も少なくないかもしれません。
でも、本当にそうでしょうか?
私はこれまで、何百社もの製造業の現場を訪問してきました。
その中で確信したことがあります。
それは、 今でも継続している製造業はどの企業も、他にない素晴らしい技術を持っている ということ。
ただ、それに気づいていないだけかもしれません。
足りないのは、技術をどう見せるか、そして、それをアイデンティティーとして定めるという 経営者の覚悟 だけなのです。
日本の下請け製造業の真の強みとは?
製造業というと、どうしても「下請け」というイメージが付きまといます。
しかし、それは単なる 役割 であり、 企業の価値 ではありません。
製造業だからこそ持っている強み、それは、 職人技 であり、 柔軟性 であり、 お客様との密な関係 です。
これらの強みを、最大限に活かすためには、
まずは、 「自社は何者なのか」 を明確にする必要があります。
私は200社以上の中小製造業で、ホームページを使った集客の0→1をサポートしてきました。
その経験を踏まえて、製造業がホームページ経由して新規顧客開拓をしていくうえで必要なプロセスを解説します。
1. 肩書きやアイデンティティーを変える
ホームページを経由して新規顧客できていない、製造業の経営者の皆様に、ぜひやっていただきたいことがあります。
それは、自社を 「〇〇のスペシャリスト」 と覚悟を決めることです。
例えば、
- 「●●の★★加工に特化した製造業」
- 「短納期対応を強みとする製造業」
- 「特殊素材△△の加工を得意とする製造業」
- 「〇〇の試作品開発を専門とする製造業」
このように、自社の強みを明確にすることで、社員の意識が変わります。
「自分たちは、この分野ではどこにも負けない」という誇りを持てるようになるのです。
肩書きを変えることは、単なる形式的なものではありません。
自社の存在意義を、内外に発信することで、顧客にも伝わります。
2. 価値観やポリシーを変える
次に重要なのは、 自社の価値観 を明確にすることです。
「お客様に喜んでもらいたい」という想いは、すべての会社にあるでしょう。
しかし、それを具体的な言葉で表現することで、お客様の心に響くメッセージとなります。
例えば、
- 「お客様の〇〇に関する要望は、どんな無理難題にも応える」
- 「徹底的に品質にこだわる」
- 「他社が断るような難しい加工にも挑戦する」
- 「とことんお客様の期待を超える」
このようなポリシーは、社員の行動指針となります。
お客様との信頼関係を築き、リピーターを増やすことにもつながるでしょう。
価値観は、会社のDNAとなるもの です。
ホームページや名刺、社内で共有し、常に意識することで、ブランド力が向上します。
3. 品質・コスト・納期を変える
製造業が新規の発注先を探す時に、QCD(品質・コスト・納期)は、切っても切り離せない要素です。
Q(品質)は、技術力によって大きく左右されます。
たとえば、軽量化や小型化の提案、一体型など、取引先に入り込んだ提案をできる企業は、製造業の中でも、ホームページを使った新規顧客開拓がしやすいです。
QもCもDも経営者の覚悟次第で変えられます。
ちなみに、C(コスト)やD(納期)については、 技術力だけでは実現できません 。
経営者が、本気で現状を変えようとする 「覚悟」 が必要なのです。
なぜ「経営者の覚悟」が必要なのか?
中小規模の製造業の経営者には、日々の業務に追われ、
「変わる時間がない」「どうせ変われない」
そう思っている方もいるかもしれません。
しかし、 変化を恐れず、現状を打破しようとする 「覚悟」 こそが、企業の成長を加速させる原動力となるのです。
町工場の「底力」を信じて
「うちは、技術なんて大したことない」
そう思っている製造業の経営者の方。
それは、 大きな勘違い です。
あなたたちの会社は、他にない素晴らしい技術を持っているはずです。
そうでなければ、平成の時代を生き抜いていないからです。
あとは、それをどのように見せるか。
そして、それをアイデンティティーとして定める 「覚悟」 だけです。
今日から挑戦!
- まずは、自社の強みを3つ書き出してみましょう。
- 次に、その強みをどのような言葉で表現すれば、お客様に響くか考えてみましょう。
- 最後に、自社の「あるべき姿」をイメージし、それを社員と共有しましょう。
以下の記事を合わせて読むと理解が深まります。
製造業のホームページ作成・改善ガイド|技術力を伝える5つのテクニック