ウェブで生まれた「勝ちパターン」を、全社で共有しよう
多くの企業が、時間と労力をかけてウェブサイト上でキラーコンテンツを作成し、確かな成果を上げています。 その「勝ちパターン」が凝縮されたコンテンツは、まさに企業の“資産”といえるでしょう。 しかし実際には、ウェブ担当部門だけで完結し、他部門では十分に活用されずに終わっているケースが多いのではないでしょうか。
実際、現場でも、「キラーコンテンツを全社で活用できている」企業はごくわずかだと感じています。
一方で、他部門がそれぞれの目標達成に注力する中、ウェブの成果物に目を向ける余裕がないという現実も理解できます。
本記事では、ウェブサイトで成果を上げたキラーコンテンツ(=勝ちパターン)をいかに社内で共有し、リード獲得数や商談化率、ブランド認知度といった各種KPIを改善するかについて具体的に解説します。 ウェブだけでは終わらない“横展開”で、企業全体の成長エンジンにしていきましょう。
キラーコンテンツ流用の全体像
ウェブサイトで成果を出したキラーコンテンツは、全社的に横展開することで、各部門の目標KPIを底上げできます。 たとえば、リード獲得部門では「問い合わせ数」や「獲得単価」の改善に、営業部門では「商談化率」や「成約率」の向上に、ブランディング部門では「認知度」や「エンゲージメント率」の向上に、といった具合です。
下記マトリクスで示すように、目的(改善したいKPI)と活用チャネルを掛け合わせ、「どこに・どんな形で」流用すれば最も効果を発揮できるかを整理すると、行動計画を立てやすくなります。
リード獲得数・ 獲得単価 | ウェブサイトのフォーム誘導 (CTA最適化、ホワイトペーパーDL) SNS・広告で拡散し、新規ユーザーを誘導 |
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商談化率・ 成約率 | ステップメールで見込み顧客をナーチャリング 営業資料(提案書・FAQ)に転用し、説得力UP |
ブランド認知度・ エンゲージメント | プレスリリース配信→メディア掲載狙い 業界メディアへの寄稿で権威性を高める |
このように「勝ちパターン」を全社に共有して横展開できれば、コンテンツの価値が何倍にも拡張し、会社全体のKPIに好影響をもたらします。
各部門にとっても、すでに成果が実証されたコンテンツだからこそ、安心して取り入れやすいわけです。
リード獲得数を増やす!キラーコンテンツ流用術
ウェブ担当部門で培ったノウハウを他部門と共有すれば、リード獲得数(問い合わせや資料請求など)を大幅に増やせる可能性があります。
特に、フォーム設計やホワイトペーパー化など、ウェブで実践して成果の出た方法を他部門にも広げると効果的です。
フォームへの誘導最適化
- CTAの見直し: 部門ごとのニーズに合わせた呼びかけ文言にアレンジし、具体的なアクションを促す
- ポップアップ活用: 一定時間経過後や離脱直前に資料DLを提案し、リード獲得数UP
- フォーム入力項目最適化: 営業部門が欲しがる「企業規模」「役職」など最小限に絞り、ユーザー離脱を防ぐ
KPI改善例:リード獲得数の増加、獲得単価の低減
ホワイトペーパー化
- DLコンテンツとして提供: 「事例紹介型」「調査レポート型」キラーコンテンツをPDF化し、フォーム入力でDL可能に
- 高品質のリード情報を取得:
マーケ部門や営業部門が欲しい項目を入れたフォームで、効率的に顧客情報を集める
KPI改善例:リード獲得数・リード獲得単価
他メディアへの展開
- プレスリリース配信: キラーコンテンツを要約しニュースリリース化→メディア掲載・被リンク獲得
- 業界メディアへの寄稿: 要約・再編集し、専門メディアに投稿→新規顧客層へのリーチ
KPI改善例:リード獲得数、ブランディング向上
リード獲得には「フォームの最適化」「ホワイトペーパー」など他部門が関わる要素が多いもの。
ウェブ担当部門から「こう設定すれば〇〇件増やせますよ」と成功実績を提示すれば、他部門も納得しやすいでしょう。
商談化率・成約率を高める!メール&営業連携
キラーコンテンツは「商談化率」や「成約率」を上げる武器にもなります。 ウェブ部門だけでなく、営業部門との連携がポイント。以下のように活用すれば、顧客の関心を高めながらスムーズに商談・契約へと繋げられます。
ステップメールでナーチャリング
- 分割配信: キラーコンテンツを複数メールに分けて送る→段階的に理解を深めて商談化
- セグメント配信: 「事例紹介を見た人」には関連事例を、「調査レポートをDLした人」には追加データをメール
KPI改善例:商談化率、顧客単価
営業資料への活用
- 提案書の補足資料: 「事例紹介型」や「調査レポート型」コンテンツを添付し、説得力UP
- FAQ整備: よくある質問をまとめたコンテンツで顧客の不安を解消
KPI改善例:商談化率、成約率
休眠顧客の掘り起こし
- 未成約顧客へ定期的に有益な情報をメール配信→興味度合いが高まったタイミングで再アプローチ
KPI改善例:商談化率
営業担当者に「ウェブ発の成功事例を営業資料として使ってみませんか?」と提案すると、営業部門もその価値を実感しやすいでしょう。 最終的には「勝ちパターン」が、商談からクロージングまで一貫して活躍します。
広告効果を最大化!費用対効果を高めるキラーコンテンツ活用術
有料広告(リスティング、SNS広告など)においても、キラーコンテンツが「勝ちパターン」として力を発揮します。
ランディングページとしての活用
- 広告のリンク先を、キラーコンテンツを活かしたLPに設定→ユーザー満足度&CVR向上
- 例:「HOWTO型コンテンツ」をLP化し、具体的ノウハウ→問い合わせや購入へ誘導
KPI改善例:広告CVR、広告費用対効果
リターゲティング広告
- キラーコンテンツを閲覧したユーザーに追跡広告を配信→再来訪を促し、CVへ
- 例:「事例紹介型コンテンツ」を見たユーザーに、追加の事例を広告で提示
KPI改善例:広告CVR、広告費用対効果
他部門へのメリット:広告費をかけるマーケ部門にとって、LPの質を上げてCVRを向上することは極めて重要。 ウェブ担当部門が用意したキラーコンテンツLPを使うだけで、広告予算の効率が大幅UP、という成功例も多数報告されています。
まとめ:キラーコンテンツを全社的に流用し、持続的にKPIを改善する
キラーコンテンツは、ウェブ担当部門だけに留めておくには惜しい“勝ちパターン”です。 すでにウェブサイトで成果を上げているからこそ、他部門(営業・マーケ・広報など)と共有して、「このコンテンツを使えば、こんなにKPIを伸ばせるかも!」というアイデアを広げていきましょう。
社内でこの「勝ちパターン」を共有し、横展開することで、リード獲得数や商談化率、費用対効果などのKPIを大きく改善できます。 部門間連携をスムーズにするためにも、「どんなKPIを上げたいのか」を明確にし、キラーコンテンツをどのチャネルで流用すれば最も効果があるのかを話し合ってみてください。
そして、効果測定とPDCAを繰り返すことで、キラーコンテンツ自体をさらに進化させ、持続的に成果を伸ばし続けることができます。 ぜひ本記事のヒントを活用し、あなたの企業でも全社的に「勝ちパターン」を横展開してみましょう。 結果が出たら、ぜひ他部門とも成功体験をシェアし、さらなる高みを目指してください。
関連資料:
・【参考】キラーコンテンツを再利用して動画に活かす方法
・【参考】E-E-A-Tの基本と実践方法|信頼されるコンテンツを作るコツ