最近、製品やサービスの価値を伝えるために、事例紹介を載せたいと思ってるんですが、実際どのくらい効果があるのか疑問で…。本当にCVRを上げられるんでしょうか?
私が担当した顧客では、上手に作り込んだ事例紹介だけでCVRが3~10倍以上に伸びた事例も。『百聞は一見に如かず』という言葉が示す通り、実際の成功体験は何よりも説得力があります。
ここでは、その事例がどのように“キラーコンテンツ”へ昇華できるのか、具体的に解説していきましょう。
顧客の課題~成果までをリアルに描く事例紹介型コンテンツは、読者の「自分ごと化」を強力に促します。
製品・サービスを使用した企業がどんな苦労を経て、どんな成果を得たか。そのストーリーから垣間見えるのは、単なる「数字」だけではなく企業の姿勢や価値観。
こうした“経験の共有”が読者の信頼と共感を得て、CVR向上に大きく貢献するのです。
しかし、多くの企業が「お客様の声を載せる」程度で事例のポテンシャルを十分に活かせていないのも事実。本記事では、事例紹介を“最強の武器”へと変える作り方を5ステップで解説。成功した実例とともに、ウェブマーケター井水の経験を交えながらご紹介します。
事例紹介型キラーコンテンツとは?
信頼と共感を生む「顧客目線」のストーリー
事例紹介型キラーコンテンツとは
事例紹介型キラーコンテンツとは、製品・サービスの導入プロセスや成果を、顧客視点でストーリー化して伝えるコンテンツ。単なる「機能紹介」や「企業PR」ではなく、顧客の声や定量的データを通じてリアルな成功体験を共有するため、読者は自分の状況に置き換えて想像しやすくなります。
その結果、企業が「こういう結果が出ました」と言うよりも、第三者による“実体験”が信頼感を高め、さらに“同じ課題を抱えている人々”に強い共感を喚起。
信頼性向上
顧客の生の声が“客観的裏付け”として機能
共感創出
自分と似た立場の企業が成功したなら、自分もできるかもと思わせる
成果訴求
数字で示す成果(売上UP、コスト削減、時間短縮など)が説得力を高める
成果につながる!事例紹介型キラーコンテンツ作成 5ステップ
- 目的:リード獲得? 製品理解促進? ブランディング? どの指標を伸ばしたいのか明確に
- ターゲット:どの業界・どの規模・どんな課題を持つ読者に向けて書くのか
例:「〇〇業界に向け、当社の〇〇製品による解決策をアピール。問い合わせ数増加が目標。」
ここをしっかり固めることで、どの事例を選べば最適かも明確になります。
- 1)ターゲットとの関連性:
彼らの課題やニーズに近い事例ほど共感度UP - 2)成果の具体性:
「業務時間が20%削減」「売上10%増」など数字で示せると説得力◎ - 3)ストーリー性:
課題→導入→成果の流れがしっかり描けるか - +α:タイムリーな市場トレンドとの合致(DXや働き方改革など)、掲載許可問題をクリア
例:「営業担当にヒアリングし、“DX導入で成果を出しているA社”をピックアップ。業界も同じで想定ターゲットに刺さりそう。」
顧客の具体的な声が鍵。深掘りを意識した質問で、「そういう背景があったのか!」を引き出しましょう。
- 基本質問:「導入前の課題は何でしたか?」「なぜ当社製品を選びましたか?」
- 深堀り質問:
– 「その考えに至ったきっかけは何ですか?」(背景・きっかけ)
– 「他社製品と比べて何が決め手でしたか?」(差別化ポイント)
– 「もし予算や時間が無制限だったら、さらにどう活かしたいですか?」(潜在ニーズや将来展望)
– 「一番苦労したのはどんな点ですか?」(失敗談や苦労話は信憑性を高める) - 定量データ:売上増減・コスト削減・時間短縮など、可能な限り具体的な数字を取得
- 写真撮影:顧客のオフィス・作業風景・インタビュー風景で視覚的にも臨場感UP
TIP:「もし予算が無制限にあったら…」など未来を想像させる質問で潜在ニーズを引き出すのは効果的。顧客の本音を聞き出すには、最初はアイスブレイクでリラックスさせるとGood。
- 課題:導入前の状態、悩みの深刻度を描写
- 導入のきっかけ・決め手:なぜ数ある選択肢から貴社を選んだのか
- 導入プロセス:具体的なステップ、苦労や工夫
- 導入後の成果・変化:定量データ&定性コメント(「作業時間が大幅に削減された」など)
- 今後の展望:顧客自身の言葉で語る未来への期待
感情曲線を図解するとさらに理解しやすい: 「悩み(落ち込む)→解決策発見(少し上がる)→導入苦労(また下がる)→成果と成功体験(ぐんと上がる)」
例:画像やグラフを挿入し、導入前後の数値比較をビジュアル化。「Before/After」写真もあると直感的に伝わりやすい。
- 公開:自社サイトの事例紹介ページ、各製品ページ、ブログなど。
– 内部リンクを適宜設置し、回遊率アップ(ペルソナ設計や関連製品紹介記事への誘導など) - 効果測定:アクセス解析(PV、滞在時間、CVR)、問い合わせ件数など。
– 「事例紹介ページを見た後、資料請求する確率が3倍に…」など変化を追う - 継続改善:アクセスが低い場合はキーワード最適化、不十分な部分を追記。
新しい成功事例が出ればすぐに追加し、常に最新状態を保つ
宣伝活用:SNSやメルマガで事例公開を告知。「こんな成功事例が! ぜひチェックしてください」と誘導し、見込み顧客を獲得。
「事例コンテンツ」の事例紹介
私自身がBtoB企業のホームページを活用した集客支援を200社以上してきた経験の中で、事例紹介でCVRが最も高まったケースを紹介します。
製造業メーカーA社のリニューアルを担当、事例紹介を作成しました。
A社は高い技術力が強みでしたが、それがメーカー側に伝わらず、問い合わせ数が低迷していました。
■ビフォー:
・問い合わせ数が月に0~1件。
・事例紹介ページはなく、技術力を求めた引き合いが少なかった。
■アフター:
・事例紹介ページを作成し、導入成功例(コスト削減割合、技術的な数値表記、生産個数)を数字で提示。
・問い合わせ数は月0~1件→平均約5件へ。
■成功ポイント:
- 業界では軽量化・小型化がトレンドだったため、金属をエンプラ(高機能プラスチック)に置き換えた事例を紹介。
- メーカー担当者が気にするであろうQCDを中心に、具体的な機能(重さや薄さなど)を数値を交えて紹介しました。
事例紹介をさらに効果的にする3つのポイント
1) ニーズがある事例を選ぶ
市場調査(Google Trends、競合分析)や営業担当者の声を参考に、求められている技術や分野を特定。
“今、業界でホットなテーマ”を扱う事例ほど読者は食いつきやすい。
2) ユーザーの検索意図と合致させる
「製品名 事例」「製品名 導入効果」「業界名 導入事例」などで検索する人は、既に検討段階に入っている可能性が高い。ここを狙い撃ちできればCVRの向上が期待大。
3) 常に最新&最適な事例を更新
環境やトレンドが変われば、必要とされる事例も変化。
古い事例をリライトして成果データをアップデートしたり、新しい成功事例を追加したり、継続的に管理すると鮮度を保てます。
事例紹介型キラーコンテンツ活用法
- Webサイト:トップページや製品ページの目立つ位置へリンクを設置
– カテゴリ分け(業種別、課題別)でユーザーが探しやすいように - 営業資料:提案書・カタログに事例を入れて、商談で説得力を高める
- 広告:リスティングやSNS広告で「導入事例」を訴求し、潜在顧客を呼び込む
- ホワイトペーパー:複数の事例をまとめたPDFでリード獲得
- メルマガ・SNS:新着事例を随時紹介し、継続的な接点を保つ
まとめ:事例の力で、信頼と共感を獲得し、ビジネスを加速させる
事例紹介型キラーコンテンツは、顧客視点の“リアルな成功ストーリー”を伝えることで、読者の心にダイレクトに響く手法。上手く活用すれば、CVRが大幅にアップし、営業効率も向上します。単なる「お客様の声」を超える戦略的な事例コンテンツを作り込むことで、競合との差別化にも繋がるでしょう。
何をどのように困っていた顧客が、どう変化を遂げたのか――これをストーリー仕立てで示すだけで、読者は『うちでも同じ成果が得られるかも!』と夢を描き始めます。そうして生まれる“信頼と共感”こそが、ビジネスを加速させる原動力です。ぜひ、今回のノウハウをもとに、事例紹介型キラーコンテンツを作り上げてみてくださいね!
行動喚起:
まずは明日までに“最も成果が出ている製品・サービスの事例”を1つピックアップし、本記事で紹介したステップに沿って、具体的な導入ストーリーと成果を形にしてみましょう。
「事例の力」であなたのビジネスが飛躍することを願っています!
内部リンク:
– 【決定版】あなたのサイトにキラーコンテンツを!集客を最大化する作成方法と活用事例(キラーコンテンツ全般について)
– 事例紹介一覧ページ(事例をどのようにカテゴリ分けしているかの参考)