ウェブサイトの収益化に取り組んでいるのですが、なかなか成果が出ません。戦略もなくて、正直何から手をつけるべきかがわかりません。
ウェブサイトは最初の収益化が難所です。なぜなら不確実な状況が多いからです。今日は、エフェクチュエーション理論という考え方を使って、収益化の戦略について紹介します。
エフェクチュエーション理論とは
エフェクチュエーション理論は、米国の経営学者サラス・サラスバシーが提唱した実践的な意思決定の理論です。
新しいビジネスや未知の領域に挑戦するとき、未来を「予測」するのではなく、手持ちの資源や周囲の協力を活かしながら「未来を創っていく」という考え方です。
特にウェブサイトの収益化では、市場予測や競合分析に時間を費やすより、まず自社の強みを活かした具体的な行動を始めることが重要です。
5つの原則を活用した実践的アプローチ
1. 手中の鳥の原則:今あるものからスタート
今手の中にあるもので始めようという考え方です。
いきなり新しいものを始めるのではなく、たとえば、社内メンバーの記事作成から始めたり、既存のメルマガをテコ入れしたりすることです。
2. 許容可能な損失の原則:小さく始めて徐々に拡大
不確実なウェブマーケティングで必勝法は存在しません。トライアンドエラーを繰り返しながら自社に適切な方法を探っていきます。
そんな中「いくらまでなら失っても大丈夫か」というリスクの上限を決めてから行動する考え方です。
例えば、社内リソースを使うことから始める、少額から広告を運用する、小規模なキャンペーンを行うなど。
3. レモネードの原則:想定外をチャンスに変える
レモンをもらったら、レモネードを作れという考え方です。つまり、予期せぬ出来事やトラブルをチャンスに変えようというもの。
顧客からの問い合わせが多い内容をFAQページにまとめる、予想外のキーワードからの流入を新商品開発のヒントにする等が例として挙げられます。
4. クレイジーキルトの原則:仲間と一緒に作り上げる
クレイジーキルトとは、異なる種類の布を不規則的に縫い合わせた布のこと。つまり、参加したいと名乗り出てきた人々と協力しながら進める考え方です。
他社やインフルエンサーとコンテンツを共同制作する、地域とイベントを開催する等が例として挙げられます。
5. 飛行機のパイロットの原則:自分で未来を作る
未来は予測するものではなく、自分自身がパイロットとなり、自分の行動で作り出すという考え方です。
独自の視点でコンテンツを作り続けたり、ユーザーの声を基に新しいサービスを開発したりすることです。
成功事例に学ぶ実践のポイント
事例1:製造業メーカーの事例
アクセス解析を行ったところ、技術的な記事が想定外にアクセスを集めていました。そこから関連コンテンツを充実させたところ、毎月数千件の検索流入を獲得できるようになりました。
事例2:建設会社の採用強化事例
新入社員が得意だった動画制作スキルを活かし、現場の雰囲気を伝える短尺動画を制作。SNSでの反響から採用サイトへの流入が増え、採用活動が円滑になりました。
実践のためのアクションプラン
すぐに始められる3つのステップ
- 自社の強みや既存コンテンツを書き出し、活用できるものをリストアップします。
- 無料ツールを使ってアクセス解析を始め、人気コンテンツを見つけます。
- 社内外で協力してくれそうな人を探し、小さなプロジェクトを始めます。
成果を出すための重要ポイント
データを見ながら、市場の声にも耳を傾けます。
短期的な収益と長期的な信頼づくりのバランスを意識します。
定期的に効果を確認し、改善を続けます。
さいごに:持続可能な収益化に向けて
エフェクチュエーション理論の5つの原則は、不確実な状況での実践的な指針となります。
特に中小企業のウェブサイト収益化では、大きな投資をせずに始められる現実的なアプローチです。
まずは自社の強みを活かせる小さな一歩から始めて、データと経験を積み重ねながら、継続的な収益の仕組みを作っていきましょう。
具体的な収益化戦略については、お気軽にご相談ください。専門家による無料相談も実施しています。
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