【2025年版】あなたのサイトはどれくらい嫌われてる?スマホユーザーが嫌う10のこと

今や、調べ物や買い物など、多くの人がスマートフォンを使ってインターネットを見ていますよね。パソコンよりもスマホを使う時間の方が長い、という人も少なくないでしょう。 そんな時代だからこそ、あなたの会社やお店のウェブサイトが「スマホで見たときにどう見えるか、使いやすいか」は、とても大切になっています。
でも、もしかしたら、気づかないうちに「スマホで見るとちょっと使いにくいな…」と思われる原因を作ってしまっているかもしれません。昔は大丈夫だったことでも、今どきの使い方に合っていなかったり、新しい「嫌われポイント」が生まれていたりするのです。
この記事では、スマホでサイトを見ている人が「もう見るのをやめようかな」と思ってしまうかもしれない、10個のよくある原因とその対策を、できるだけ分かりやすくご紹介します。あなたのサイトは大丈夫か、一緒にチェックしてみましょう。
原因1:サイトが開くのが遅すぎる!
ウェブサイトを開こうとして、なかなか表示されずにグルグルマークが回り続けてイライラした経験はありませんか?せっかく興味を持ってくれた人も、サイトが開くのが遅いと、中身を見る前に「もういいや」と諦めて帰ってしまいます。
特にスマホで見ているときは、パソコンよりも回線が遅い場合もありますし、ちょっとした待ち時間でも長く感じがちです。読み込みに何秒もかかるようなサイトは、大きなチャンスを逃しているかもしれません。
サイトの表示速度は、Googleなどの検索エンジンがサイトを評価する上でも大切にしているポイントです。写真のサイズを小さくしたり、表示を速くするための技術的な工夫をしたりすることで、改善できる場合があります。まずは、自分のサイトがどれくらいの速さで表示されるのか、専門家や制作会社に相談してみるのも良いでしょう。
【コラム】サイトの健康診断?「コアウェブバイタル」って何?
Googleは「Core Web Vitals(コアウェブバイタル)」という指標を使って、サイトの「快適さ」を測っています。
(1)ページの主な内容がどれくらい速く表示されるか (LCP)
(2)ボタンなどを押したときにどれくらいスムーズに反応するか (INP)
(3)ページを見ているときに急に表示がズレたりしないか (CLS)
といった点を見ています。これが良いサイトは、検索結果で有利になることもあると言われています。
難しく感じるかもしれませんが、「サイトの健康診断」のようなものだと考えてみてください。
原因2:邪魔なポップアップ広告が多すぎる!
サイトを見ていると、画面に突然「会員登録しませんか?」「限定セール実施中!」といったお知らせ(ポップアップ)が表示されることがありますよね。
これが頻繁に表示されたり、画面の大部分を占有してしまったりすると、読みたい記事や見たい商品が見づらくなり、ストレスになります。
特にスマホは画面が小さいので、ポップアップ広告が画面の大部分を隠してしまい、「閉じるボタン(×)」が見つけにくかったり、押しにくかったりすることも。せっかくの情報も、邪魔に感じさせてしまっては逆効果です。
お知らせを表示するにしても、ユーザーが見ているものを邪魔しないタイミングや、簡単に閉じられるデザインにするなどの配慮が大切です。
原因3:パソコン用の見た目のままで、スマホだと使いにくい!
パソコンで見たときは綺麗で使いやすくても、スマホで見ると文字が小さすぎたり、画面からはみ出してしまったりしていませんか?これは、パソコンの大きな画面を前提に作られたデザインを、スマホの小さな画面に無理やり表示しようとしている場合に起こりがちです。
具体的には、スマホで見ると文字や写真が米粒のように小さくて、指で画面を広げないと読めなかったり、画面全体を見るために左右に指でスクロールしないといけなかったり。また、パソコン用のメニューがそのまま表示されて、ボタンやリンクが密集しすぎて指で押し間違えてしまう、なんてこともあります。
今は「レスポンシブデザイン」といって、パソコン、タブレット、スマホなど、どんな大きさの画面で見ても、自動的にレイアウトが調整されて見やすくなるデザインが主流です。あなたのサイトがそうなっているか、確認してみましょう。指で押すボタンやリンクは、押しやすいように十分な大きさと間隔を確保することも大切です。
【コラム】どんな画面でも見やすく!「レスポンシブデザイン」
レスポンシブデザインとは、ウェブサイトを見る人の画面サイズ(パソコン、タブレット、スマホなど)に合わせて、自動的にレイアウトや文字の大きさなどを調整してくれるデザインのことです。これがあれば、一つのサイトで、どんな端末からアクセスした人にも、見やすくて使いやすい体験を提供できます。今のウェブサイト制作では、当たり前になりつつある考え方です。
原因4:「ここ、押せたの?」リンクが分かりにくい!
サイトを見ているときに、「この文字、押せるのかな?」「このマークは何だろう?」と迷ってしまうことはありませんか?押せる場所(リンク)だと一目で分からないと、ユーザーは気づかずに通り過ぎてしまい、せっかく用意した情報を見てもらえません。
例えば、リンクになっている文字の色が周りの文字と同じだったり、ボタンなのにボタンらしい見た目(枠線や背景色など)がなかったりすると、それが押せる場所だと認識されにくいです。
リンクの文字には下線を引いたり、色を変えたり、ボタンは立体的に見せたりするなど、「ここを押せば次のページに進める」ということが直感的に伝わるデザインを心がけましょう。押したときに少し色が変わるなど、反応があるとなお親切です。
原因5:問い合わせフォームの入力が面倒くさい!
お問い合わせや会員登録などで、名前や住所などを入力するフォーム。
パソコンでも少し面倒に感じることがありますが、スマホだともっと大変です。小さな画面で、たくさんの項目に文字を入力していくのは、指も疲れますし、途中で「もうやめよう」と思ってしまう人も少なくありません。
入力する項目が多すぎる、入力欄が小さくて押しにくい、何を入力すればいいか分かりにくい(「お名前」などの案内がない)、間違えたときにどこが違うのか教えてくれない、電話番号なのに文字入力キーボードが出てくる…など、使いにくいフォームには様々な原因があります。
入力項目は本当に必要なものだけに絞り込みましょう。郵便番号を入れたら住所がある程度自動で入るようにしたり、電話番号の欄では数字キーボードが最初から表示されるようにしたりするなど、入力を少しでも楽にする工夫が大切です。
原因6:指での特殊な操作が必要で、意味が分からない!
最近のスマホアプリなどでは、指で左右にスッとなぞる(スワイプ)とメニューが出てきたり、二本の指でつまむように操作(ピンチ)すると写真が拡大されたりしますよね。でも、ウェブサイトでこうした特殊な操作をしないと情報が見られないように作られていると、多くの人は戸惑ってしまいます。
ウェブサイトを見る人の多くは、指で画面を上下になぞる(スクロール)か、ボタンなどをポンと押す(タップ)という基本的な操作を期待しています。もし特別な指の動き(ジェスチャー)を必要とするなら、「→」マークで示すなど、操作方法が分かるようなヒントが必要です。
原因7:電話番号を押しても電話がかからない!
お店や会社のサイトを見て、「ここに電話してみよう」と思ったときに、電話番号が書いてあるのに、そこを押しても何も起こらない…。これは地味ですが、とても不便です。わざわざ電話番号をメモしたり、コピーして電話アプリに貼り付けたりしないといけません。
せっかく電話をかけようと思ってくれた人の気持ちを、ここで削いでしまうのはもったいないですよね。
電話番号をサイトに載せる場合は、その番号を押したら、すぐに電話がかけられる状態になるように設定しておきましょう。これは比較的簡単な設定で実現できます。
原因8:住所を見ても、地図アプリで場所を確認できない!
お店やイベント会場の場所を知らせるために、サイトに住所が載っていますよね。でも、その住所がただの文字情報だと、場所を詳しく知りたい人は、その住所をコピーして、自分で地図アプリを開いて検索し直さなければなりません。
これも、ユーザーにとっては一手間です。
住所の文字情報だけでなく、その住所を押したらGoogleマップなどの地図アプリが起動して、すぐに場所を確認したり、現在地からの行き方を調べられたりするようにしておくと、とても親切です。サイト内に地図を表示させておくのも良い方法です。
原因9:ハンディキャップのある人はにとって、使いにくい!
自分にとっては普通に使えていても、世の中には様々な状況の人がいます。
例えば、目が不自由な方は、画面の情報を音声で読み上げるソフトを使ってサイトを見ています。
また、色の区別がつきにくい方、マウスや指を思うように動かせない方などもいます。
もしあなたのサイトが、画像に何の説明もつけていなかったり、文字の色と背景色の組み合わせが悪くて読みにくかったり、キーボードだけで操作できなかったりすると、こうした方々にとっては情報にたどり着けない「壁」になってしまいます。
「アクセシビリティ」とは、こうした様々な状況の人を含め、誰もが情報や機能にアクセスしやすくすることです。画像には簡単な説明文(代替テキスト)を入れる、色の組み合わせに気をつけるなど、少しの配慮で、より多くの人にとって使いやすいサイトになります。
【コラム】みんなが使えるサイト?「アクセシビリティ」って?
アクセシビリティ(Accessibility)は、「アクセスしやすさ」「利用しやすさ」という意味です。ウェブサイトで言うと、年齢や身体的な条件、利用している環境(パソコン、スマホ、読み上げソフトなど)に関わらず、誰もが同じように情報を受け取ったり、サービスを利用できたりするように配慮することを指します。「ウェブサイトのバリアフリー」と考えると分かりやすいかもしれません。特別なことではなく、より多くの人に情報を届けるための大切な考え方です。
原因10:「このサイト、安全かな?」と不安にさせてしまう!
インターネットでサイトを見ているとき、アドレスバー(URLが表示される部分)に「鍵マーク」がついているのを見たことはありませんか?これは、そのサイトとあなたのスマホやパソコンとの間の通信が「暗号化」されていて、安全であることを示しています。
逆に、この鍵マークがなかったり、「保護されていない通信」といった警告が出たりするサイトは、「ここで個人情報を入力しても大丈夫かな?」「このサイト、信頼できるのかな?」とユーザーを不安にさせてしまいます。
今では、特別な情報を入力するページだけでなく、サイト全体でこの安全な通信(HTTPSと呼ばれます)を行うのが当たり前になっています。ユーザーに安心してサイトを見てもらうための、基本的な対策と言えるでしょう。
【コラム】サイトの安全証明?「HTTPS」と「鍵マーク」
ウェブサイトのアドレス(URL)が http://
でなく https://
で始まっているのを見たことがあると思います。この「s」は「Secure(安全な)」という意味で、あなたが見ている情報や入力した情報が、途中で他の人に見られたり、改ざされたりしないように「暗号化」という技術で守られていることを示します。ブラウザのアドレスバーに表示される「鍵マーク」は、このHTTPS通信が行われている証拠です。通販サイトや会員サイトだけでなく、今ではほとんどすべてのウェブサイトでこのHTTPS化が推奨されています。
まとめ:あなたのサイトは大丈夫? スマホユーザーに愛されるサイトへ
さて、10個の原因を見てきましたが、あなたのサイトに当てはまるものはありましたか?
ここで挙げたポイントは、スマホでサイトを見ている人が「使いにくいな」「もう見たくないな」と感じてしまう、代表的な原因です。「昔からこうだから」「パソコンでは問題ないから」と思わずに、ぜひ一度、スマホユーザーの気持ちになって、ご自身のサイトを見直してみてください。
インターネットの世界や人々の使い方は、これからもどんどん変わっていきます。一度作ったら終わりではなく、定期的にお客さんの声を聞いたり、専門家に見てもらったりしながら、より使いやすいサイトにしていくことが大切です。
この記事が、あなたのサイトをより多くの人に気持ちよく使ってもらうための、小さなきっかけになれば嬉しいです。