<質問内容>
お客様インタビューを載せているホームページを見かけました。
自社でもやってみたいと思いますが、どのような点に気をつければいいですか。
<回答>
インタビューを載せると、3つのメリットがあります。
そのメリットを活かすも活かさないも、お客様インタビューの仕方次第。
今回は、お客様インタビューを最大限活用するための秘訣を紹介していきたいと思います。
お客様インタビューを載せる3つのメリット
①第三者の紹介は、読み手の信頼を得やすい
②あなたのビジネスを疑似体験してもらえる
③具体的な内容の記述が、SEOにも効果を発揮
①第三者の紹介は、読み手の信頼を得やすい
例えば、自分で「自分は信頼に値する人間です」と言うのと、他人に「彼は信頼に値する人間です」と言うのでは異なります。
つまり、第三者に紹介してもらうことで、読者の信頼を得やすくなります。
さらに、インタビューというストーリーの中で、あなたがお客様に対してどのような接し方をしたかを書くのも大きな意味を持ちます。
内容によっては、どんなに立派な理念や哲学を掲げるよりも、人の心を打つ内容になるでしょう。
②あなたのビジネスを疑似体験してもらえる
仮に、どんなに親切な料金表を載せても、あなたのビジネスをWEBだけで伝えるのは不可能です。
しかしながら、お客様の立場で疑似体験してもらうことで、あなたのビジネスへの理解をより深めることができるでしょう。
お客様があなたと出会うプロセスや、他店・他社よりもあなたを選んだ理由を知り疑似体験することは、あなたのビジネスを様々な視点から見ることになります。
また、読者が金銭を払うことなく疑似体験をすることは、リスクヘッジにもつながります。金銭を払ってから「こんなはずじゃなかった」を減らす事ができるのは、読者にとってもメリットになります。
③具体的な内容の記述が、SEOにも効果を発揮
インタビューでは、あるお客様がその商品やサービスを利用した場合の話に触れることになります。より具体的な内容を掲載することで、より多くの具体的なキーワードでHITする可能性が高まります。
例えば、お客様インタビューの対象が車椅子を利用する方で、お客様インタビューには、商品が好きな上に、車椅子で行きやすいのでリピートしていますという内容を掲載したとします。そうすれば、他の人が検索エンジンで「車椅子で行きやすいお店」と検索したときに、お店のWebサイトがHITしやすくなります。
「お客様インタビューの作成法」のコツ
よくある失敗は、お愛想インタビュー
実際にお客様インタビューを始めると、多くのお客様がこのように話します。
「いい人でした」「いい対応でした」「商品を買って本当に良かったです」「他の人にも勧めたいです」
しかし、インタビューを読む人にとって、あなたのビジネスが褒めちぎられても、新しい発見はなく、退屈してしまうだけ。これではせっかくのお客様インタビューも、効果激減です。
では、どのような工夫をすればよいのでしょうか?
お客様に気持ち良く語ってもらう環境づくり
お客様には、友達や家族に話しているような感覚で、インタビューに臨んでもらうとよいでしょう。インタビューを行う場所も、話をしやすいカフェや喫茶店を選んでいます。
また、インタビュアーについてですが、私は社外の人間が行うことをオススメしています。社内の人間が行うと、「その会社やお店にとってマイナスのことを話しづらい」という意識が働くため、お愛想的なインタビューになってしまいやすいからです。
お客様は素人ですし、気持ちで動く人間です。お客様の気持ちよく語ってもらって、本音を引き出す環境を作ることが大切です。
ターニングポイントを聞き出す
インタビューでは、ターニングポイントを聞き出すことを目指します。ターニングポイントでは、お客様自身の意識や考えが変わる場合が多く、期待や不安が入り混じります。
そして、このターニングポイントにこそ自社の強み(選ばれた理由)があるのです。
例えば・・・
Web広告に100万円かけるなんて馬鹿げていると思っていた。最初は興味本位で無料の広告シミュレーションをしてもらった。シミュレーションを見ると、投資対効果という視点で広告費用を捉えるようになり、自分でも驚くことに100万円という費用が安く見えた。さらに、広告を始めた後に起きうる問題について説明され、その解決法についても話し合った。それでも大きな金額で大きな失敗をしたくなかったので、10万円から始めることにした。担当の人も快諾してくれた。広告が始まり、シミュレーションに近い状態になった。小さな問題が起きたものの、全て想定内だったので、担当さんと密に連絡を取り合い解消でき、思ったような投資対効果を得ることができた。今では費用を100万円以上かけるようになり、投資効果も十分すぎるほどあり、担当さんに安心してお任せしている。結果的に事業を拡大する足がかりとなった。
この例では、Web広告という商品に対して、「馬鹿げている」というマイナスのイメージから入っているのが特徴です。マイナスのイメージから入り、ターニングポイントが書かれているからこそ、読みやすい内容になっているのではないかと思います。
仮に、この人が最初からプラスのイメージを持ち褒めちぎっていたら読み手はどのように感じますか?少し宣伝のように感じる人がいるかもしれません。
お得意客を増やすということ
インターネットユーザーは、様々な情報に触れ、年々賢くなっていきます。他社サイトと比較して、どれをどのように買えば上手に買い物できるのかを調べます。
真面目なサイト運営者ほど、そんな全てのユーザーに応えようとしがちです。大企業のリソースが潤沢にあるところでない限り、それを最初から行うのは難しいでしょう。
まずは自社が得意とするお客様を増やす所から目指して、ブランドの確立を目指すのが早道です。それにはお客様インタビューは優れた方法だと思います。